野菜の学校 (3) かぶ
野菜の学校、もう一つのテーマ野菜は春どりのかぶ。4つの品種を、洗って切っただけの状態と、塩をしておいた状態で食べ比べました。塩をしたものは根と葉を用意したのですが、葉の部分は辛くて試食はちょっとむずかしかった。
●福島県 農産未来産 「しろかもめ」(武蔵野種苗)↓
農産未来は、「米ぬかをたっぷり含んだ堆肥と貝化石をベースに土壌改良につとめ、硝酸態窒素濃度が低く、甘みが生きている野菜作りを得意としている」(資料)とか。
「しろかもめ」は生食、サラダ、漬けものに向くとされるかぶです。洗って切っただけのものを食べるとやわらかく甘い。塩をしておいたものはきめ細かい食感。
●千葉県 東葛ふたば農協風早産 「白涼」(トーホク)↓
東葛地域というのは、柏、松戸、野田、流山、我孫子、鎌ヶ谷エリアを指しますが、柏は、全国有数のかぶの産地。
「白涼」は、切っただけの生はパリパリ感があり、最後にピリッと辛みがきました。塩をすると、なるほど「しっとりとしまった肉質」といわれる食感。
●埼玉県 マル原組合原井良政 「きらりのゆめ」(日本農林社)↓
資料に「魚粉、骨粉、油かす、カキ殻、カニ殻などに有効な微生物を自家配合し、低温発酵させてボカシ化したものを肥料に、腐葉土をたっぷり投入して栽培。」とありました。
生で食べるとみずみずしくやわらかく甘い。塩をしたものはなめらかできめの細かい感じがしました。
●千葉県 JA君津市産 「あやめ雪」(サカタノタネ)↓
「あやめ雪」は、色が美しい。この色はアントシアニン系なので、加熱すると消えてしまいます。皮をむくと表面の色の部分を捨てることになります。で、皮をつけたまま「酢漬けにすると、表面の赤紫色が全体にまわり、ほんのり桜色の美しい漬けもの」(資料)になります。
そのまま食べるとやわらかい食感。塩をしたものは、甘さはありましたが、ちょっと塩分がなじんでいない印象を受けました。
皮がやわらかいものはつけたまま、そうでないものは皮をむいて塩をしました。塩をしてから試食まで2時間くらい経っていたでしょうか。
「その間に、皮をむいたものとむかないものでは、色に違いが出てきました。皮をむいた方が白くあがり、むかないとわずかに褐変していた」と、調理をご担当の荒井慶子先生。
皮がついていたのは「しろかもめ」です。塩をしてから時間が経過すると、かぶの皮の有無によって色に違いが出る、と一般的にいえるかどうかはわかりません。が、少なくともこの品種はちょっと色が変わりました。
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