二十世紀梨
■田辺先生のお話
そもそも梨の祖先は12000~8000年前に、中国西南部で生まれました。発祥の地から西に向かったのが西洋梨になり、東に向かった梨は、中国梨と日本梨になったのです。
日本の梨には、果皮が緑色から黄緑色の青梨と、果皮が褐色の赤梨があります。
青梨は 二十世紀梨、菊水、八雲など、赤梨は豊水、新高、新興 、長十郎、晩三吉、新水、幸水など。
青梨と赤梨が違うのは、色だけじゃないですね。さわった感じもずいぶん違う。なぜ違うかというと、果皮が違うからである。ま、あたりまえである。
青梨は、クチクラ層に覆われています。クチクラ層というのは、表面からの水分蒸発を押さえる働きがあるのだそうです。そこで、夏に雨の少ない地域に適している。中国の華北地方や、砂丘のある鳥取。
これに対して赤梨の果皮はコルク層で覆われている。コルク層は、6月中旬以降、クチクラ層が落ちた後に作られる層で、雨が多くても空気は出入りしやすい。つまり、梅雨なんかがあるニッポンには最適というわけであります。
なるほど、果皮がクチクラ層かコルク層かということなのね。青梨の果皮は、乾いた気候のなかで水分を果実の中にしっかりと保つし、赤梨の果皮はジメジメした気候のなかでも空気をよく通して実を腐らせたりしない、ということ。梨ってエライなぁ。
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