ターンム②
田楽は、さいころに切ったターンム(もちろん蒸し済)をサッとゆがいて水煮し、柔らかくなったらみりんと砂糖を加えて、しゃもじでつぶしたものです。そのとき、少し形を残さないといけないのね。
でも、これ、なぜ田楽というんだろう。田楽っていう料理の名前の由来は、平安時代に始まって鎌倉時代にはたいへんな人気だった「田楽舞」という芸能から出ているはず。豆腐などを串刺しにした形が、田楽の「高足の舞」に似ているから、というのだけれど…。
とすると、串はどこ?
「おでん」は、その田楽の「楽」を取っちゃって、「お」をつけた名前でしょう。おでんには、確かに串に刺した具が入るものね。でも、沖縄の田楽は、つぶした甘いお芋。なぜなんだろう?? 知りたいことがまた増えちゃった。
右側「ドゥルワカシー」も初めて食べた。だいたいターンムが、たぶん初めてだと思う。
「ドゥルワカシー」は「泥沸かし」なんだって。形状は具入り塩きんとんです。ターンム(田芋)と、タームジ(田芋茎)を使い、入っているのは、豚肉、かまぼこ、しいたけ…。これがおいしいんだ。 沖縄第一ホテルで出たのは、蒸したターンムの揚げ煮(あるいは炒め煮かも)↑ これもよかったけど、おでんとドゥルワカシーにはかなわなかったと思う。
再び沖縄県中央卸市場でいただいた『沖縄の伝統野菜等と食材』を取りだして来て、「調理」の項を引用すると
---親芋を取り囲むように小芋がつくので、子孫繁盛の縁起物として祝膳料理に使われた。また、各地域で冠婚葬祭用の伝統料理の食材として受け継がれているのである。
調理は、ターウム田楽や唐揚げ、小芋付きズイキ(タームジ)のドゥルワカシー、タームジ汁などがある。最近は、焼き菓子のターウムパイが人気である。--- 家で炒め煮にしたら、意外にホクホクしていました。田楽やドゥルワカシーはつぶしてあるから、ちょっと違う感じなわけです。
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