果物教室8月① ナシ(幸水)
間苧谷徹先生のお話はユーモアたっぷり。よく笑い声があがります。中でも、今回ドッと受けたのは、昔のナシのネーミング。以下は、資料のその部分。
---ニホンナシの命名
ニホンナシは栽培歴が古いだけに、品種名に変わったものが多い。少し紹介すると、甘くて頬が落ちそうになり、思わず頬をたたいたところからついた“頬叩(ほおたたき)”、美味しくて巾着(財布のこと)の有り金を全部叩いて買ったことに由来する“巾着”(別名巾着叩)、美味しいといわれている果実は“どいつ”だと言ったことからついた“独逸”という名がある---
この後がすごいの。
---樹上から大きな果実が落ちると、下にいた動物が死んでしまうということからついた“犬殺”“猫殺”“婆殺”、熊本県天然記念物に指定されている“婆ウッチャギナシ”(ウッチャギとは方言で「つぶす」という意)という品種もある---
すごくわかりやすくて一度聞いたら忘れられない名前だけど、味よりも大きさのほうが印象に残ったってことでしょう。味より外観、という評価基準は昔からなんですね。
たとえば今回の幸水。↓
幸水はデビュー時、ルックスがアピールに欠けるので、市場関係の評価が低かったのだそうだ。
間苧谷先生によれば
---当時の市場関係者の果実に対する評価基準が、外観の美しさに重きが置かれていた---
ところが、4年前に同じ市場関係者から「こんなにおいしい梨をどうして今まで発表しなかったのか」と言われたそうです。
---その後、関係者の努力により、幸水は果実も大きくなり、なによりもそのおいしさのために大品種となった---
メデタシ、メデタシ。
いただいた幸水は、落ちてきてもワタシをつぶすほどの大きさはないけれど、水分がたっぷり、スッキリした甘さでとてもおいしかった。糖度は、ヘタのついているてっぺん付近が14.6~13.8度。真ん中あたりが12.9度。おしりの付近は12.8度でした。
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