小布施丸なす
丸なすといっしょに送られてきたパンフレットによると、小布施丸なすは、明治30年代後半に湯浅寿平さんという方が開発したなす。その息子の小平さんが本格的に市場生産、「小布施丸ナス」として県の商品登録を受け、大手種苗会社を通じて全国に販売されたのだそうです。
しかし、時は流れ、戦後の混乱から回復し、品種改良が進んで栽培しやすいなすが格安に入手できるようになると、味はよくても栽培のむずかしかった小布施丸なすは、しだいに姿を消していきました。
その中で、ただ一軒の農家が栽培を続けていたのです。小布施町山王島の安藤利一さん。安藤さんのおかけで、小布施丸なすは守られました。そして、「小布施丸なすプロジェクト2003」がスタートし、今年は1,000本の苗木が休閑農地に作付けされたといいます。
そのおかげで、わたくしもいただけた。タネを守るって大変でしょうけれど、すごいこと、ありがたいことです。
小布施丸なすの案内に、こう書かれていました。
---現在はいくら美味しい農産物でもいわゆる「市場原理」に合わないもの、たとえば粒が揃わない、色、形など見かけが悪いものはどんどん淘汰されていきます。私たちが幼少の頃から馴れ親しんできた食べ物にも、そのような例をたくさん思い起します。そんなものを大切に保存していこうという運動が静かに進行しています。……いくら美味しいなすといっても、市場に出回っているなすと比較するとさびが多く、形も揃わない、日持ちも決してよくない、いわゆる市場原理に合わない農産物なわけで、これを売るためにはそれこそ訳の分った「目にみえる」消費者が必要なのです---
いくらよいものを作っても、それを買う人がいなくてはね。わたくしも「訳の分かった消費者」になれるよう、努力します。
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