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2007年12月 5日 (水)

どこかの畑の片すみで

Book 山形在来作物研究会編『どこかの畑の片すみで』は、園芸研究家の御倉多公子さんが紹介してくれた本です。副題は「在来作物はやまがたの文化財」。

「伝統野菜」「地方野菜」とはよくいいますが、「在来作物」というコトバは初めてです。「在来作物ってなに?」にその定義がありました。

  • あえて説明するとすれば、「ある地域で、世代を超えて、栽培者によって種苗の保存が続けられ、特定の用途に供されていた作物」くらいになるでしょうか。

なので、「地方野菜」は在来野菜とほぼ同じ意味。「伝統野菜」は、在来野菜の中でも伝統といえる条件に合う選ばれた野菜ということになります。

私はフツーないような野菜、地方野菜とか伝統野菜といわれるものに興味があります。たとえばお店に聖護院大根があれば、高くてもエーイと買ってしまう。何にしてもそこそこの成績を出す青首ばかりの世の中はつまんないもの。誤解を恐れずにいうと、青首くんは究極のところ工業製品を目指しているんだろうと思っちゃう。
だから、この本の対談で、山形大学農学部准教授・山形在来作物研究会幹事の江頭宏昌さんが在来作物の魅力について語っているところに、そうそう、とうなずき、うれしくなったのでした。
それはここのところ。

  • 一般流通野菜と違うのは、その野菜がいつ、誰によって、どんな風に持ち込まれて大事にされてきたのか、その地域の人々がどんなときに食べてきたか、といったことを調べれば地域の歴史や文化が分かることです。さらに栽培の方法、焼き畑で株式会社つくるとか、雪の中で雪菜をつくるとか、その地域ならではの伝統的な栽培方法とともに在来作物は伝えられてきました。そうしたことをひっくるめて地域財産といっても僕はいいと思うのだけれど、いろんな知的財産がセットになった作物である、というところが魅力だと思うんです。

ホントにそう。そうなんですよ。

■どこかの畑の片すみで 山形大学出版会 定価:1429円+税

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