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2008年6月27日 (金)

水なす

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もともと加熱して食べる野菜を、改良したり栽培方法を工夫したりして、生で食べられるようにしたものが増えています。水菜、ほうれん草、からし菜、小松菜、ゴーヤー…。洗うだけか洗って切るだけ、という手軽さがある上、その野菜の栄養をまるごと摂れる感じがいいのでしょうね。なすも品種改良され、生で食べるタイプが「水なす」という名前で店頭に並んでいます。
が、同じ「水なす」でも、この大阪府泉州(せんしゅう)の水なすは、最近品種改良されたものではありません。なにしろ約200年前の文献に、「澤茄子」と書いて「みづなす」とふりがなをつけて出てくる、という伝統ある野菜。

Mizunasu_danmen02Mizunasu_danmen01_2   「泉州」というのは、奈良時代から明治初期までの地方行政区分「和泉国(いずみのくに)」に由来する名前で、南北に長いエリアを指します。「泉州水なす」ができるのは、その泉南地域。水なすは、この地方の土と気候でないとできないといわれ、タネや栽培技術が大切に守られてきました。果皮は薄く、実がやわらかく、アクが少なく、ギュッと握ると水がしたたり落ちるほど水分を含んでいるので、「水なす」と呼ばれています。昔はあぜ道に植えておいて農作業ののどの渇きをいやすために食べたとか。ペットボトル代わりだったわけです。
『地方野菜大全』(農文協)によると、この地方の人びとにとっては水なすがふつうなので、水なすでないなすは「木なすび」と呼んでいるそうです。

果皮がやわらかい、ということは傷みやすいということ。箱に詰めて輸送し、皮がすれたりすると売りものになりませんから、このエリアの八百屋さんでしか扱えなかった。それにチャレンジしたのが、泉佐野市の農協だそうです。荷づくりや運送に工夫をこらして荷傷みを防いだ結果、中央市場にも出荷されるようになりました。で、私の手もとにも届いたわけです。

ネットではよく、ぬか漬けにされた泉州水なすが売られていますね。ぬか漬けといっても、ごく浅く漬けたサラダ感覚です。それもそのはず。泉州水なすの漬けものは、塩の浸透は皮から5ミリ程度までで、あとの果肉はほとんど生のような状態がもっとも美味とされているのです。

Mizunasu_dish02 Mizunasu_dish04 私は、泉州水なすでも、関東の一代雑種水なすでも、よくサラダに入れます。なす紺の色がアクセントになりますし、ドレッシングをよくまとう。食感も独特です。今回は、枝豆、レタス、アスパラガスとあわせました。ボウルにオリーブオイルのドレッシングを作っておいて、そこに野菜を加えてさっと混ぜると、ムラなく味がなじむので、私のサラダはいつもこのやり方です。

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