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2008年8月21日 (木)

ブルームとブルームレス

Rs_080821bloombloomless01 いまや一年中出ているきゅうりですが、そのさわやかな味は、やはり夏野菜の代表。写真は岩手県産のブルームレスきゅうり(左)と宮城県産のブルームきゅうり(右)。

ブルームはきゅうりやぶどうなどの果皮を覆っている白い粉のようなもの。野菜や果物自身から出てくる物質で、低温や病気から自分を守る役目を持っています。ブルームがついているきゅうりは、手でさわると跡がつくので、鮮度がすぐにわかります。ところが、この白い粉を消費者が農薬と勘違いして(勘違いさせるようなことを言いふらした人もいたらしい)、ブルームのないピカピカきゅうりばかりになってしまいました。
■ブルームレスきゅうり↓Rs_080821bloomless Rs_080821bloomlesscut01
きゅうりは続けて同じ畑でつくると連作障害を起こします。これを避けるために、かぼちゃに接ぎ木する。その接がれる台となるかぼちゃに、ピカピカなきゅうりがなるブルームレス台木があることがわかった。それが差別化にじょうずに利用された結果、いまのような状態になったといいます。
野菜を八百屋さんではなく、スーパーマーケットで買う人が多くなったのも理由の一つでしょう。野菜に詳しい八百屋さんの意見を聞くことができない、選ぶポイントがわからない、となると、見た目が判断基準になってしまうのはやむを得ません。ブルームレスの光沢は特に蛍光灯の下で強く輝き、一見新鮮そうに見えますから、売り場も産地もそればかりになっていったのは無理からぬこと。でも、きゅうりの専門家、稲山光男先生は「生産者にも消費者にもメリットらしい話はない。むしろ農家の苦労が増えている」とおっしゃっているのですが…。
■ブルームきゅうり↓Rs_080821bloom Rs_080821bloomcut02
食べたときの違いについてよくいわれるのは、果皮と果肉のバランスです。ピカピカきゅうりは果皮がかたく果肉がやわらかい、ブルームきゅうりは果皮はかたくなくて果肉がパリっとしている。だから、ピカピカきゅうりはサラダ向き、ブルームきゅうりは漬けもの向き。また、人によっては、ブルームきゅうりのほうが、本来のきゅうりの苦みやえぐみがある、とも。
きゅうりは未熟のうちにとる野菜ですから、鮮度が命です。ブルームかブルームレスか、という前に、まず新鮮であることがたいせつかもしれませんね。

きゅうりをめん棒のようなものでたたく、たたききゅうり。食べやすい大きさに切ったら、軽く塩をふってしばらくおき、水けをきっていろんなドレッシングで和えてみました。
◇中華風ピリ辛ドレッシング↓Rs_080821dishchinese01
しょうゆ、酢、ごま油が基本の味。砂糖、豆板醤は好みで。

◇韓国風のすりごま&塩↓Rs_080821dishkorean01
塩とすりごま、ごま油、好みでにんにくをすって。

◇梅みそ↓Rs_080821dishumemiso01
6月19日の【野菜が好き】で紹介した簡単梅みそを使って。

◇とうがらしのしょうゆ漬け↓Rs_080821dishfukumimi01
「福耳」というとうがらしを輪切りにして生じょうゆにつけたもの。しょうゆもいっしょに。

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