八百屋塾 りんご
10月の八百屋塾、中生のりんごが8種類登場しました(うち1種類は、品種・産地不明)。中生りんごは「戦国時代」といわれるほど、各産地でさまざまな品種が栽培されています。
■シナノスイート↓
・産地:長野県(JA須高りんご部会高山共撰所)
・「ふじ」×「つがる」を育成、選抜。1993年に品種登録。
■シナノスイート↓
・産地:山形県(さかえ西村山農業協同組合朝日果実流通センター)
・山形県で作っているシナノスイート
■シナノゴールド↓
・産地:長野県(JA全農長野)
・「ゴールデンデリシャス」×「千秋」、1999年に品種登録
■陽光↓
・産地:長野県(JAながの 長野平フルーツセンター)
・ゴールデン デリシャスの自然交雑実生を育成、選抜、1981年品種登録
■秋映↓
・産地:長野県(JA全農長野)
・「千秋」×「つがる」を育成、選抜し、1993年品種登録
■夢ひかり↓
・産地:青森県(JAつがる弘前)
・無袋栽培の早生系ふじ「弘前ふじ」。そのなかの糖度14度以上を「夢ひかり」ブランドで販売している
■ジョナゴールド↓
・産地:岩手県(JA岩手グループ・JA全農いわて)
・米国ニューヨーク州農業試験場で、「ゴールデン デリシャス」×「紅玉」を交配、1968年に命名発表
食べくらべたのは、「シナノスイート」の産地違い(長野県・山形県)と「シナノゴールド」(長野県)。
↑写真は手前から、長野のシナノスイート、シナノゴールド、山形のシナノスイート。
「シナノシナノスイート」は、「シナノゴールド」「秋映」とともに「シナノ三兄弟」の一つです。開発したのは長野県の果樹試験場。それを山形県でも作っている。先日はデパートのチラシで、青森県産のシナノスイートもみつけました。
[楽しい果物教室]で間苧谷徹先生がいちごのお話のときにおっしゃっていました。「県の試験場が開発した品種は、往々にして県で囲い込んでしまう。他県には作らせないというやり方は果物の発展を阻害する要因の一つである」。
シナノスイートが他県でも作られているということは、長野県が独り占めしていないということ。それは、中生りんごの戦国時代に一つ抜け出した品種として広がっていく可能性が大きい、といえそうです。
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