万願寺とうがらし
「万願寺とうがらし」って名前がよい。名前に「寺」ってつくと、系図正しき野菜でござるという感じ。ところが、案外新しいのです。
『地方野菜大全』(農文協)によると
伝統野菜のなかでも、伏見とうがらし、田中とうがらしに比べると、栽培の歴史が比較的浅く、京の伝統野菜34種に入れず、鷹ヶ峰とうがらしとともに伝統野菜に準ずる野菜として扱っている。
来歴は明らかではないが、細長い形状の伏見とうがらしと、明治になって米国から導入されたピーマンとの交雑種と考えられ、大正時代に現在の舞鶴市内にあるかつての加佐郡中筋村で生まれた在来種で、その名も地名の万願寺に由来し、舞鶴市地域で栽培されてきた。
えーと、ちょっと混乱。
万願寺とうがらしは「京のブランド産品」の一つだけど、「京の伝統野菜」ではなく、準じる野菜。まあ、ちょっと考えれば、もとは舞鶴の地方野菜を「京野菜」というか? という問題もあるかもしれないし
金色に輝く「京のブランド産品」マークは葵のご紋みたいな効力があって、私などすっかり、万願寺とうがらし=京のブランド産品=京の伝統野菜=京野菜と早とちりしていました。
とうがらしっていうけど、これ、細長いピーマンに近いんだね。ピーマンじゃあ、伝統野菜にも、京野菜にもなりにくいかも。
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