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2009年12月28日 (月)

八百屋塾 さといも

16chibamaru00 12月の八百屋塾の講師は千葉農総研の鈴木健司さん。新しいさといも「ちば丸」を育成した研究者です。さといもには親いもを食べるタイプ、子いもを食べるタイプがある。のですが、市場に出回っている子いもタイプは、実は孫いもで、これが大きくてきれいな球かどうか、ということが商品価値に大きく影響する。そこで、「ちば丸」なのだそうです。※写真はちば丸

■さといも (土垂)11dodare01

・産地:埼玉県 JA入間
・品種:土垂
・特徴:入間は関東を代表するさといもの産地。土垂の形状は比較的大きく卵形。粘り、こしがある。

■さといも12hasuba01 (蓮葉)
産地:埼玉県 JA入間
・品種:蓮葉
・特徴:蓮葉の形状は小型で球形。粘り、こしがある。

■さといも13onnawase02 (女早生)
・産地:愛媛県 藤田青果
・品種:女早生
・特徴:主に中国・四国地方で栽培されている。やや甘味あり。

■さといも14ohnozairai02 (大野早生)
・産地:福井県 マルミ青果
・品種:大野早生
・特徴:福井県随一のさといも産地で、「上庄里いも」としてブランド化している。身がしまり、きめ細かくもちもち感が強い。

■さといも15niigata02 (大和早生)
・産地:新潟県 五泉市園芸連
・品種:大和早生
・特徴:「帛乙女(きぬおとめ)」ブランドで売り出している。阿賀野川が運んできた肥よくな土壌で育てられた、肌が白くきめ細かで、まろやかなぬめりのある食感が特徴。

■さといも16chibamaru02 (ちば丸)
・産地:千葉県 JAかとり
・品種:ちば丸
・特徴:子いも用サトイモの新品種。子いもの形状が「えび」、孫りいも形状が「丸」で、大玉で、揃いがよい。調理・加工時の歩留りが高く、良品収量が多い。

■さといも17jingoroemon02 (甚五右ヱ門)
・産地:山形県
・品種:甚五右ヱ門
・特徴:〔野菜の学校〕にも登場した、門外不出のさといも。

■八つ頭18yatugasira01
・産地:埼玉県 浦和軟化蔬菜出荷組合
・親芋と子芋が分球せず一つの塊になり、数個の芋が結合している。ホクホクした食感が特徴。

「さといもの消費が年々減っている」と、講師の鈴木健司先生。その理由はいくつかあって、まず泥がついていること。都会のマンションでは洗えませんものね。それから、ぬめりがあってむきにくく、むくとかゆくなること。下ゆでなど、プロセスが面倒なこと…などなど。
で、洗ったり、むいたり、煮たりして、なんとか食卓に届けようとしてくれる八百屋さんがいます。すごくありがたいことです。
さといもは、稲より前の、日本人の主食的存在だったといいます。日本人がネバネバもちもちが好きなのは、さといもを食べた古い古い記憶があるから、という説もあります。日本人の食文化に深く関わり、味覚形成に関与しているといわれる重要な食べもの。その消費が減っている、食体験が失われていくのは問題です。
お母さんが一からつくった料理である必要はないと思う。コンビニ弁当に入っているさといもでもいい。八百屋さんのお総菜ならなおいい。味を知っていれば、次につながっていくと思います。

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