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2010年2月26日 (金)

釈迦頭

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知り合いのシェフに、台湾産のフルーツをもらいました。
「向こうではシャカトウと言うんだって。お釈迦さまの頭みたいでしょ?」
なら、字は「釈迦頭」って書くんだね、きっと。
アテモヤにちょっと似てる。「仏頭果(ぶっとうか)」ともいいます。一般的には「バンレイシ」。

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岩佐俊吉著『熱帯の果物誌』(古今書院)には

バンレイシ類の果物は、その大部分が熱帯アメリカに原産したものであるが、うちバンレイシが最も広く分布して親しまれている。

とあって、「バンレイシ」という果物があり、その仲間の一群が「バンレイシ類」とよばれている。で、解説などを読んでいると、フルーツとしてのバンレイシのことなのか、バンレイシ群のことなのか、ちょっと混乱することがある。
『熱帯の果物誌』の記事をまとめてみた。

  • バンレイシという名前は、中国の「レイシ」に似ているくだもので、南方から来たので頭に「蕃」をつけたもの
  • 英語ではカスタードアップル
  • バンレイシ類のなかで、チェリモヤ、トゲバンレイシ、ギュウシンリその他9種が栽培されている
  • アテモヤはバンレイシとチェリモヤの交配種
  • バンレイシは西インド諸島が原産地とされる
  • バンレイシは古くからアジアに存在しており、いつ、どのように伝わったか、謎である
  • 西インド諸島では一般的なくだもの
  • キューバ、メキシコ、中米から南米にかけても重要なくだもの
  • ブラジルでは導入したミランダ伯爵にちなんで「伯爵のくだもの」と呼ばれる
  • インドからアラビア、イスラエル、エジプトに伝わった
  • 東南アジアはもちろん、南中国でも栽培されている
  • 太平洋諸島にも、広く分布。ハワイでもよく見られる
  • オーストラリアのフルーツショップでも普通に売っている
  • アメリカではフロリダで経済栽培に入っている
  • 糖度は平均16%、ビタミンCにも富む

要するに、地球上の多くの南国で作られているということ。

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吉田よし子・菊池裕子著『東南アジア市場図鑑』(弘文堂)には、熟すると「すばらしい香りを放つ」と書いてありますが、食べてみると香りも匂いも強くありません。甘さは糖度16%というほど強くなく、ほどほど。なめらかな果肉のなかにたくさんの固いタネが入っています。
これ、シャーベットにするといいかも…と思い、カットして冷凍庫に入れておき、スプーンですくって食べました。生より好きです。ただ果皮は取り除いて冷凍したほうがよかったかな。

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