酵素でくだものの皮をむく
農研機構産学官連携交流セミナーの第2回目「新たな需要を喚起する イチオシ!加工・業務用フルーツ」でカンキツの皮をペクチン分解酵素で分解し、はがす方法が紹介されました。次のようなメリットがあり、注目されているそうです。
- 作業の効率化
- 品質の高いものを製造できる
- 残渣の再資源化が比較的容易・残渣の再資源化が比較的容易
- 有機認証を得られる可能性がある
上の写真は実際にその方法を使った「デリカフルーツ」という商品です。名古屋の「弘法屋」というフルーツショップで販売しているとのこと。皮も袋もとったカンキツは食べやすくて、消費量を上げるよい方法だと思います。なにしろ、ネイルアートしている女性たちは、ネイルが気になるから皮を剥くフルーツは食べない、というのですから。
ところが、いつか、どこかでカットフルーツの話をしていたら、無責任に正しい意見を言う方が手を挙げて「魚の切り身しか見たことがない子どもたちは、海に切り身の魚が泳いでいると思っている。カットフルーツで売ることにも同じ問題がある」と述べました。
「ホントかな。子どもたちの何%が切り身が泳いでいると思っているんだろう」と、築地市場で食育にかかわっている友人に聞いたら「子どもはそんなバカじゃありません!そう言った子がいたかもしれないけれど、それをおもしろがって言いふらしているのは、オトナのほうでしょう」と一喝されてしまいました。
そうだよね。子どもはそんなバカじゃない。それに、くだもの屋さんには丸のままのスイカやパイナップルも売っているんだし、畑にカットスイカがなっているとは思わないよ。
この国では、自分は有識者だと思っている人たちがそんなこと言うから、フルーツの消費が少なくなっちゃう。
カットフルーツでもいい。日本人はもっとフルーツを食べなくちゃ。「健康のために一日200gのくだもの」といわれるけれど、国民栄養調査(2008年)によれば、日本の1人1日あたりの果実類摂取量は116.8g。国連食糧農業機関(FAO)の国際比較によると、欧米の2分の1から3分の1程度、アジアで比較しても、フィリピンや韓国の3分の2程度という低い水準。
このセミナーで紹介された、ドイツの駅中のフルーツスタンドでは、フルーツや、カットフルーツなどの加工品が販売されていた。
いつかテレビの旅番組で見たのは、シドニーだったかしら。駅前にフルーツスタンドがあって、カットフルーツのパックが山になっている。それを朝、通勤客が買っていくわけ。「この街の人はみんなよくフルーツを食べるんだ」と、スタンドのおじさんが自慢していた。
日本にも、駅前にあんなスタンドがあるといい。コンビニという手もあると思うけれど、フルーツショップがスタンドを出してくれるほうが、なんとなくうれしい。
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