野菜の学校(8) グリーン銀杏
小国地区は1986年頃から「ぎんなんの里」づくりを始めました。現在、栽培面積13ha、4,000~5,000本のイチョウから年間10tの銀杏を生産しており、関東にも“雪国ぎんなん”という名前で出荷されています。
<銀杏> ※配付資料から
- イチョウ科イチョウ属
- 中国原産の落葉高木。高さ20~30m、葉は扇型で、中心で浅く割れている
- 雌雄異体で、雌にしか実がつかない
- ギンナン(イチョウ)にも栽培品種があり、大粒晩生の藤九郎、大粒中生の久寿(久治)、大粒早生の喜平、中粒早生の金兵衛、中粒中生の栄神などがある
- 熟すと肉質化した外皮が異臭を放つ。異臭の主成分は酪酸とヘプタン酸で、ニホンザル、ネズミ、タヌキなどの動物は食用を忌避するが、アライグマは平気で食べる
- 炭水化物、ビタミンB1、Cなどを含む
- メチルビリドキシンという、神経に働くビタミンB6の作用を妨げる中毒物質が含まれており、この毒素が体内に入ると痙攣などの中毒症状が起きることがある
- 大人は肝臓にメチルピリドキシンを解毒する酵素を持っているが、幼児は解毒能力が発達していないため中毒になりやすく、時には死に至ることもある
- 食べる量は、大人なら10粒程度、子供なら3~4粒程度、5歳以下なら食べさせないほうがよい
- 銀杏はかぶれる人もいるので、手には軍手やゴム手袋などをし、火バサミなどで拾うとよい
- 殻のついた実の周りにオレンジ色の果肉があり、これが異臭を発する。水にしばらくつけ、土に埋めて10日ほどおき、果肉が腐ってから取り出す。ポリ袋に入れて軽く足で踏み、殻の状態にしてから水で洗う、という方法もある
- 取り出した銀杏は洗って、日陰でよく乾かす。ポリ袋などに入れて冷暗所や冷蔵庫に保存する
- 殻のついた銀杏は、銀杏割りや包丁のミネなどで割って中を取り出す。ペンチなどを使う場合は、殻のとがっている筋を上下にしてはさむとつぶれにくい
- 薄皮がついているので、少量の湯に入れ、穴あきお玉などの背で転がしながら加熱すると皮がとれてくる。水にとり、指でこすると皮がむける
- 殻ごとフライパンやホウロクなどに入れ、ゆっくりと炒り、殻を割って食べる
使いふるしの封筒などにぎんなんを殻ごと塩とともに入れ、電子レンジで加熱すると、ポンポンと爆ぜてくる。殻が割れたものから取り出し、再度加熱すると比較的簡単に食べられる。ただし、破裂するものもできるので、形がきれいにできるとは限らない - 新鮮なものはむいたときの色がきれいな翡翠色のグリーンで、もっちりとしている。時間がたつにつれ、黄色になりもっちり感はなくなる
- 茶碗蒸し、がんもど、炊き込みご飯、中国料理の炒め物などによく使う
- 薄皮までむいたものは、冷凍庫で保存できる
▼銀杏ごはん
銀杏ごはんを作るには、殻を取り除くのが一仕事です。紙袋に入れて、(銀杏の量によりますが)電子レンジで60秒くらい。殻に割れ目が入る程度に加熱し、銀杏割りで割れ目をそっと大きくして、中身を取り出しました。
銀杏ごはんは、米、日本酒、塩、昆布でごはんを炊き、炊きあがったころ銀杏を入れ、むらしてから混ぜます。銀杏の味はあまりなく、美しい色ともっちりした食感を楽しみました。
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