野菜の学校(2) 深浦雪にんじん
■以下は配付資料のまとめ
◇プロフイール
- セリ科
- 雪にんじんは比較的温暖で雪が少ない深浦町、白神山地のふもと、日本海を見下ろす高台の畑で雪の下から収穫される
- 「はまべに」という品種で、夏に植え、秋に収穫できるまでに育ったものを、そのまま土の中で眠らせ、雪が積もり始める期間、一本ずつ手作業で収穫される
- 収穫時期は12~3月
- 雪の下は0℃にならないため、にんじんは凍らずに糖分を蓄え、糖度約10度、ものによっては12~16度になる
◇栄養など
- カロテンを100g中9100μg含む、緑黄色野菜の代表。他にカルシウム、鉄、ナトリウム、カリウムなどを含む
- 赤橙色が濃いものほどカロテノイド色素が多い。カロテンは特に皮の近くに多い。カロテンの名も英語のcarrotに由来している。体内でビタミンAに変わるためプロビタミンAといわれ、必要に応じてビタミンAとして働くとともに、カロテン独自の働きもある
- ビタミンAは光の明暗を感じたり、成長、発育の促進、皮膚や粘膜を正常に保つなどの働きがある。また、にんじんに多く含まれるβ-カロテンは体内に吸収されて酸化を防ぐ抗酸化作用があり、がん予防や老化防止が期待されている
- 生のにんじんにはビタミンC分解酵素のアスコルビナーゼが含まれ、にんじん自体やその他の野菜のビタミンCを分解する
- 雪下にんじんは収穫直後は約9度、なかには12~16度もの糖度をもつものもあり、甘み、うま味、香り成分も増加するといわれる
◇利用方法
- 雪にんじんはみずみずしく、味はマイルドで甘く、香りがよいので、生でジュース、ゼリー、サラダなどに
- ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、油を使って炒めたり、ドレッシングやグラッセなど油と一緒にとると吸収がよくなる
- アスコルビナーゼは加熱や酸で酵素の働きが抑えられるため、栄養面から考えると煮る、ゆでる、炒めるなどの加熱調理や、ドレッシング、酢の物など酢を使った料理がよい
- 芯の部分はかたく、味も落ちる。野菜スティックなどは、芯より周囲のほうがおいしい
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