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2011年2月13日 (日)

野菜の学校(2) 深浦雪にんじん

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通常のにんじんは種まき後100 ~ 110 日で収穫しますが、青森の「雪にんじん」はさらに2ヶ月以上も土の中で熟成させたもの。日本海から吹きつける風雪と白神山地から流れ出る水で育まれる、雪国ならではのにんじん。

冬に収穫することにより、「にんじん」自体がもつ、寒さのなかで凍らないように身を守る生理機能が働いて糖分が蓄えられ、甘味が濃厚。香りもよく、生でそのまま食べるのがおすすめとか。

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■以下は配付資料のまとめ

◇プロフイール

  • セリ科
  • 雪にんじんは比較的温暖で雪が少ない深浦町、白神山地のふもと、日本海を見下ろす高台の畑で雪の下から収穫される
  • 「はまべに」という品種で、夏に植え、秋に収穫できるまでに育ったものを、そのまま土の中で眠らせ、雪が積もり始める期間、一本ずつ手作業で収穫される
  • 収穫時期は12~3月
  • 雪の下は0℃にならないため、にんじんは凍らずに糖分を蓄え、糖度約10度、ものによっては12~16度になる

◇栄養など

  • カロテンを100g中9100μg含む、緑黄色野菜の代表。他にカルシウム、鉄、ナトリウム、カリウムなどを含む
  • 赤橙色が濃いものほどカロテノイド色素が多い。カロテンは特に皮の近くに多い。カロテンの名も英語のcarrotに由来している。体内でビタミンAに変わるためプロビタミンAといわれ、必要に応じてビタミンAとして働くとともに、カロテン独自の働きもある
  • ビタミンAは光の明暗を感じたり、成長、発育の促進、皮膚や粘膜を正常に保つなどの働きがある。また、にんじんに多く含まれるβ-カロテンは体内に吸収されて酸化を防ぐ抗酸化作用があり、がん予防や老化防止が期待されている
  • 生のにんじんにはビタミンC分解酵素のアスコルビナーゼが含まれ、にんじん自体やその他の野菜のビタミンCを分解する
  • 雪下にんじんは収穫直後は約9度、なかには12~16度もの糖度をもつものもあり、甘み、うま味、香り成分も増加するといわれる

◇利用方法

  • 雪にんじんはみずみずしく、味はマイルドで甘く、香りがよいので、生でジュース、ゼリー、サラダなどに
  • ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、油を使って炒めたり、ドレッシングやグラッセなど油と一緒にとると吸収がよくなる
  • アスコルビナーゼは加熱や酸で酵素の働きが抑えられるため、栄養面から考えると煮る、ゆでる、炒めるなどの加熱調理や、ドレッシング、酢の物など酢を使った料理がよい
  • 芯の部分はかたく、味も落ちる。野菜スティックなどは、芯より周囲のほうがおいしい

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