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2011年2月14日 (月)

野菜の学校(3) 寒締めほうれん草

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寒締めについての最近の研究から、地温が8℃以下になると植物の給水能力が低下して、糖度が高まることがわかってきました。寒さに合うと、葉は凍りつかないように水分を少なくし、糖分をため込むことから甘みが増し、うまみ成分であるアミノ酸含有量やビタミンCも上昇します。

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ほうれん草は、「寒締め」すると株がやや開いた状態になり、葉肉が厚くなりますが、その程度は品種によってさまざま。寒締めしても立ったままのものもあるそうです。従って「寒締め」とは形ではなく、糖度など内部の品質による定義、というわけです。

寒締めは、青森県の「冬の農業」の野菜として進めている基幹品目の一つ。県内の主な産地は、今別町、五戸町、十和田市、新郷村、弘前市などで、夏場はトマト、なす、輪菊、葉菜類などの生産者とか。

■以下は配付資料のまとめ

◇プロフイール

  • アカザ科。原産地はペルシャ(イラン)周辺。シルクロードを経て中国に伝わった。ほうれん草の「菠薐」は中国語でペルシャのこと
  • 葉の切れ込みが深く、葉先がとがっていて根元の赤い東洋種と、丸葉で全体的に大柄な西洋種がある。日本には16~17世紀、中国から東洋種が伝わった。現在では東洋種の味のよさと、西洋種の栽培のしやすさをもつ交雑種が多い
  • 「寒締め」とは冬までに収穫できる状態に育ったほうれん草や小松菜などを、一定期間ハウスを開放して外の寒さにさらしておいしく仕上げた栽培方法
  • 寒さにあてると凍るのを防ぐために糖分を蓄え、ビタミン類などの濃度も高まり、逆にシュウ酸などのエグミは少なくなる。また、一斉でなく、徐々に収穫できるのがメリット

◇栄養など

  • カロテン4200μg/100gを含む緑黄色野菜の代表。鉄、ビタミンB群、C、クロロフィルも多く含む
  • ほうれん草のエグミはシュウ酸カルシウムやタンニンによるもの。シュウ酸はゆでることで70%減少するといわれている
  • 東北農業センターの2001年調査では、通常のほうれん草は水分が92.4、ビタミンCが冬60mg、Eが2.1mgのところ、寒締めほうれん草では水分が84.6、ビタミンC78mg、Eが4.0mgという結果がある
  • 抗酸化作用のあるビタミンA、貧血防止や造血に必要な鉄、鉄の吸収を高めるビタミンCを多く含むため、かぜやがん予防に有効。根元の赤い部分には骨の形成にかかわるマンガンが多く含まれている

◇利用方法

  • 葉が肉厚で甘みがある
  • ゆでておひたし、ナムル、胡麻和えにしたり、ソテーなど。乳製品との相性もよいので、グラタンやスープなどにもよい

■食べくらべ
青森(左)り寒締めほうれんそうと比較したのは、群馬産のもの(右)
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