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2011年4月13日 (水)

[野菜の学校](3) れんこん

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ひご野菜を勉強した、4月の[野菜の学校]。
このれんこんは、代々自家採種してきたもので門外不出、熊本にしかない、というような伝統野菜ではありません。でも、物語があり、いまもそれを受け継いでいる味があります。物語は、江戸時代の病弱な藩主にお坊さんが勧めたのがれんこん、というところから始まり、そのときの味をいまに伝えているのが、講師の北亜続子さんおすすめ「森からし蓮根」。ほかの店に比べてストレートに辛いそうです。

以下は配付資料から
<プロフィール>

  • ハス科ハス属
  • 出荷時期 5~6月(ハウス) 7~3月(露地)
  • 熊本で栽培されるれんこんには「フヨウ」「セイケイ」「シャンハイ」などの品種がある
  • 竹のように節から節までが長い。全長1mくらいになり、5節ほどみられるのが特徴
  • 江戸時代(寛永9年)に加藤家から細川家に藩主交代した細川忠利公は病弱であったため、その身を案じた玄宅和尚が和漢の書を調べたところ、れんこんが増血剤であることを知り忠利公に食べるように進言したといわれる
  • れんこんの切り口が細川家の「九曜の紋」に似ており、「先が見通せる」ということで縁起物の野菜

<栄養・効能>

  • エネルギー66kcal/100g、水分81.5%、ビタミンB6、B12、Cを多く含む
  • れんこんはでんぷん質が多いため、加熱してもビタミンCが損失しにくい
  • れんこんを切ったときにひく糸はムチンで、胃壁を保護し、たんぱく質や脂肪の消化を促す
  • 切ったときに茶色になるアク成分のタンニンは、消炎や止血作用があり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、鼻血などによいとされる

<基本調理法・料理例>

  • 皮をむき、加熱して食べる
  • アクが強いので、切り口が空気に触れると白色から茶色に変色する
  • すりおろして団子、蒸し物、揚げ物などにしたり、ゆっくり煮るともっちりした食感になる
  • さっとゆでてサラダなどに。ゆで湯に酢を加えると白く、シャッキリゆであがる
  • さっと炒めて酢れんこんや炒めなます、きんぴらに
  • 郷土料理「からしれんこん」はゆでたれんこんに麦味噌、辛し粉、蜂蜜などを詰め、小麦粉、卵黄などの衣をつけて揚げたもの。藩の賄い方であった平五郎が考案し誕生した

●簡単からし蓮根
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材料:蓮根、味噌(甘口)、きなこ、溶き辛子、小麦粉、ターメリック粉、水、揚げ油

  1. 蓮根は上下の切り口をきれいに切り落としてから、タワシで洗い、水気を切っておく
  2. 粉和辛子を水で溶き、伏せておく
  3. すり鉢に味噌、きなこ、辛子を入れて混ぜあわせる
  4. 蓮根に3を詰め(箸、ヘラ等を使う)、8mmほどの厚さに輪切り
  5. 小麦粉にターメリックを振り入れ、水で溶いて衣を作り、蓮根を170℃で4~5分揚げる

このからし蓮根は、それほど辛くない。「何が入っているのでしょう」とクイズを出した調理スタッフ。「えっ、きなこ!?」とびっくりさせて楽しんでいました。
やっぱりれんこんの穴に辛子を詰めるのはけっこう難儀です。作ってるのを見ながら、どこが「簡単」なんだろう、と思った。
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