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2011年5月24日 (火)

[野菜の学校](5) 大和きくな

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「大和きくな」は大和伝統野菜の主力選手の一つ。大きい葉の「春菊」です。香りも味も日本的な野菜ですが、原産は地中海沿岸で、室町時代末頃に中国からやってきました。

以下は配付資料から
<プロフィール>

  • キク科キク属。原産地は地中海沿岸。室町時代に中国から渡来した。関西では菊菜と呼ばれるが、一般的には春菊と呼ばれることが多く、春に花が咲く。江戸時代の「和漢三才図会」にも、「春に花を開き、菊に似るが故」と記されており、昔から「菊に似た食べられる葉菜」として認識されていた。
  • 春菊が食用とされるのはアジア地域のみで、ヨーロッパでは観賞用に栽培されている。
  • 春菊の種類には、小葉、中葉、大葉の三種類がある。
  • 葉が大きい「大葉」はギザギザ(欠刻)が少なく、厚みがあり、香りがやや弱い。主に中国、九州地方で栽培。
  • 葉の小さい「小葉」はギザギザが深く、香りが強いが収量が少なく、流通量が少ない。
  • 日本での栽培の中心は中葉種で、主に東日本で栽培され、主枝から伸びる茎葉を順次収穫する株立型と、関西で栽培され、細かく枝分かれして株ごと根元から抜き取る株張型の菊菜に分けられる。
  • 大和きくなは曽爾村、奈良市、天理市などで栽培されている。みずみずしい緑色で、中葉と大葉の中間葉の品種で、厚肉柔軟で香気が柔らか。

<栄養効能>

  • エネルギー22kcal、カルシウム120mg、カリウム460mg、βカロテン4500μg。ビタミンB群やEも多く含む。
  • 香り成分であるαピネンやベンズアルデヒドは、自律神経に作用して胃腸の働きを促進し、消化吸収を良くしたり、痰を止め咳を鎮める作用があるともいわれている。
  • 漢方ではのぼせを鎮めて回復力や抵抗力を高める「食べるかぜ薬」として珍重されている。

<基本調理法料理例>

  • 加熱して鍋の具やお浸し、ごまあえ、天ぷらなど。サラダとして生食に。
  • 葉と茎の硬さが大きく違う場合は、葉を摘み取って別にゆでたり、茎を縦半分に切ってからゆでるとおいしくゆでられる。
  • 生食する場合は、新鮮で柔らかい葉を摘んで使用するとおいしく食べられる。ごまやコチュジャンのようなアクセントの強いドレッシングやタレにもよくあう。

■大和きくなのサラダ アンチョビソース
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  • 大和きくな…1.2kg
  • 卵…4個
  • レモン…3個
  • エシャレット…2個
  • アンチョビ…1缶
  • オリーブ油…大さじ2
  • 赤唐辛子…2本
  1. 大和きくなは茎と葉、柔らかい葉に分ける。
  2. 茎は4㎝長さ。葉は一口サイズにちぎる。やわらかい部分(半分量)は生食用に分け、水につけてパリッとさせておく。
  3. 盛りつけ皿に敷き詰める。
  4. エシャロットはみじん切り。赤唐辛子は種を取って小口切り。アンチョビは粗みじんに切る。
  5. フライパンを熱し、炒り卵を作り、取り出しておく。
  6. フライパンにオリーブ油を入れ、エシャレットを炒め、アンチョビを加えて炒め、きくなの茎、葉の順に加えてさっと炒める。
  7. 生食用に取り分けた葉を器に敷き、5を中央に盛り、炒り卵をのせる。
  8. 食べるときにレモンを搾って、混ぜ合わせる。

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