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2011年7月 8日 (金)

世界のきゅうり

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千葉県にある日本園芸生産研究所、通称「エンケン」のオープンデー。以前この研究所におつとめだった<野菜と文化のフォーラム>の事務局長にご案内いただきました。

いくつも並んでいるハウスの一つで「世界のきゅうり」という展示が行われていました。このオープンデーに合わせて実をならせたわけで、簡単なことじゃないのでしょうね。おかげですごく貴重なものを見ることができました。

▼相模半白
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江戸時代以前に中国から伝わった「馬込半白」を、昭和初期に神奈川県農業試験場が改良して作りました。みずみずしく歯切れがいい。案内板には「サラダに最適」と書いてありましたが、もともとは漬けもの用だった。

▼加賀太
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加賀の伝統野菜。皮ごとガブリとかぶりつくビールのコマーシャルで有名になりましたが、現地では生では食べません。生で食べるのが好き、という友人のマネをして、私も生で食べるようになりました。が、果皮はやっぱりかたいから、むかなくちゃ。

▼大和三尺
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[野菜の学校]の大和伝統野菜の会
には間に合わなかったので、お初にお目にかかりました。
名前の「三尺」は約90cmですが、実際は30~40㎝。それでも十分に長い。で、曲がりやすく箱詰めしにくい。これでは市場から姿を消してしまうのもやむを得ない。それでも歯切れのよい食感が好まれて、奈良漬け用として栽培されています。
1890年に大柳生村(現在の奈良市)で支那三尺系統の「台湾三尺毛馬」、「白川三尺」と「北京」との交配によって生まれ、当時は、奈良県北部から中部にかけてよく作られていたそうです。

▼四葉(スーヨー)
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ゴツゴツで、シワシワで、イボイボで…。特異なルックスの四葉。「スーヨー」という読み方も中国的な華北系のきゅうりです。果肉は水分が少なく、少しかため。食味は良好。青果売り場にも出て来ることがありますが、こんなに長くありません。本来は、ふつうのきゅうりの1.5倍くらいあるらしい。これは売りものにしないから、のびのびと育てたのね。

▼キューカンバー・アルメニアン
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アルメニアのきゅうり」という名前どおり、原産地はアルメニア。長さ60~75㎝くらいになることもあるそうです。案内板に「マイルドなフレーバー。外皮も果肉も消化しやすい」と書いてありました。つまり、やわらかく、食べやすいということかな。

▼クリスタルアップル
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ニュージーランドが原産。白い外皮はやわらかい。マイルドな風味でサラダなどに。

▼プーナキーラ
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インド原産。熟れるとジャガイモのような色合いになる。やさしいフレイバーで歯ざわりがよく、サラダなどに。果肉は、生長につれて白から黄色、茶色に変化し、どの段階で食べてもよいらしい。

▼ミニチュアホワイト
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原産地はイギリス、ミニチュア種だそうです。甘いフレーバーで皮をむかずに食べられます。サラダなどに。

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