宴の野菜度016 吉田昌一チャリティディナー
- 女子栄養大学の調理実習室で
- 会費10000円
- フィリピンのさまざまな料理
- 野菜度:★★★★☆
◇以前、御倉多公子さんといっしょに、守口大根掘りに連れて行っていただいた吉田よし子先生が主催する会です。11月13日に開かれました。
◇吉田よし子先生のだんなさまは、国際稲研究所(IRRI)の研究部長であった故吉田昌一先生。よし子先生は昌一先生を記念するファンドを作り、赴任地であったフィリピンの学生を支援しています。チャリティディナーはこの活動の一つで、バザーつきのパーティ。年に一回開かれます。初めてよし子先生にお目にかかってから、一度参加したいと思っていましたがスケジュールが合わず、やっと念願が叶いました。
◇今回は25周年の記念イベント。今後はこのような形でのパーティは開かないとのことで、間に合ってよかった。お料理は毎年さまざまな国をテーマにしていますが、今回が最後なのでゆかりのフィリピン料理でした。
◇会場に着くと、調理室ではお料理の真っ最中。なんだかよくわからないままにそのようすを撮りました。その後、ふつうの教室でお話を聞いたり、スライドを見たり。スライドは、フィリピンで活動される吉田昌一先生の姿や、ご家族のようす、それにお料理の解説も入っていました。
以下、お料理の解説はスライドの解説などから
■メイン
▽レチョン(子豚の丸焼き)-スペイン由来
- 植民地だったスペインの影響を受けた料理の一つ。
- レチョンとはスペイン語では、まだ乳離れしていない子豚のこと。フィリピンでは全般的に豚の丸焼きを意味する。
- 祭事などによくメインとして活躍する一品。
- 大阪で焼いて持ち込んだとのこと。パリパリの皮、肉は脂肪たっぷりでカロリーが高そう。
- アドボは、お酢のなかで肉などを煮込む料理。名前はスペイン語だが、スペインものとは全く異なる。しょうゆなどを使うのは中国の影響といわれている。
- スペインのアドボは、もともとは冷蔵庫のない時代に肉の保存に使われた技術で、今では下味をつけることを意味する。
- パンシットの語源は中国語。福建省の客家(はっか)の方言で「便利で素早く調理できるもの」という意味。
- カラマンシー(酸味のあるかんきつ)を仕上げにかけるところなどは、フィリピンのオリジナル。
- 「具を巻いてください」と書いてあった。「ルンピア」は春巻きの皮のこと。お肉や野菜を好きなように巻いて食べる。
- ルンピアソースが2種類添えられてあった。上はガーリック味、下はピーナッツ&ココナツ。
- いろいろな国の影響を受けているものが多いなか、このスープはフィリピンのオリジナル料理といわれている。
- タマリンドの酸味がきいているのが特徴で、お酢は使わない。グアバ、マンゴー、カラマンシーを使って酸味を出すバリエーションもある。
- ルンピアは客家語に由来し、春巻きを意味する。
- 料理用バナナにブラウンシュガーを塗り春巻きの皮で包んで揚げる。甘さを出すために、揚げる段階でさらに砂糖を加える。
- パンで覆うまたは包むという意味のスペイン語のempanarが語源。エンパナーダは、生地またはパン生地を折りたたんで具を包んで作る。
- スペイン、ポルトガルとその植民地だった国々に、さまざまなバリエーションがある。
- フィリピンでは、牛挽き肉または鶏肉、刻んだタマネギ、レーズンなどを、小麦粉の、やや甘い生地に包む。
□チャンポラード(もち米のお粥チョコレート味)※写真なし
- チャンポラードは甘いチョコレート味のお粥。語源はスペイン語のchampurradoで、メキシコ伝来とか。
- フィリピンでは、この甘いお粥を塩辛い干し魚などといっしょに食べるのが伝統的な食べ方。メキシコではとうもろこしで作っていたが、アジアに来てお米に変わった。キューバにも同じ名前のものがあるが、カクテルの一種。
◇たくさんのお料理、初めていただくものもたくさん。珍しくて楽しくて目を瞠っているうちに終わってしまった。印象的だったのは、やはりレチョン。でも、野菜とフルーツがたっぷりだから★★★★。
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