八百屋塾 (2) 肘折(ひじおり)かぶ
11月の[八百屋塾]に、「肘折かぶ」の生産者がおいでになりました。
佐藤勝さんは、山形県大蔵村滝ノ沢地区で「肘折かぶ」を作り続けてきた方です。お話をまとめると下記の通り。
- 「肘折かぶ」は、昔から焼き畑農法で細々と作ってきたかぶで、地元では「地かぶ」と呼んでいた。伝承野菜が注目されるようになり、3年前に名前をつけた。「肘折かぶ」の由来は、村に1200年くらい前からある肘折温泉。
- 「肘折かぶ」は、山形県の「最上伝承野菜」に認定されている。認定される条件は、30年以上作ってきたもの、タネは自家採種。「肘折かぶ」の栽培は100年以上。作り続けてきたのは、佐藤勝さんただ一人。
- 近年の伝承野菜ブームで、漬けもの屋さんからの注文が増えた。2009年からは肘折温泉でも土産物として販売を始め、人気を呼んでいる。要望は7トンくらいあるが、現在の生産量は年間3~4トン。栽培する仲間も4人に増えたので、力を合わせてなんとか要望に応えたい。
- だいこんに近い形の赤かぶ。葉や茎は赤くならない。
- ・肉質がかたいので、目減りしない。100㎏漬けると90㎏くらいになる。普通のかぶは60~70㎏に減ってしまう。
- 昔は塩だけで漬けていたが、今は甘酢漬けが多い。
漬けてから10~15日くらい。少し浅い。1か月経つともっと真っ赤になる。シャキシャキした食感で、ちょっと辛みがあり、非常においしい。
[八百屋塾]が開かれたのは、11月なかば過ぎ。異様に暖かい小春日和が続きましたが、村では、もう雪が降ったそうです。すぐに3~4m積もる。「そういうところでないと、肘折かぶは育ちません。それが伝承野菜というもの」と佐藤さん。
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