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2011年12月18日 (日)

[野菜の学校](2) 余呉の山かぶら

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[野菜の学校]12月のテーマは滋賀県。バラエティに富んだかぶを中心に、古代まで歴史をたどることができる琵琶湖畔の食文化を学びました。

余呉の山かぶは、最初「余呉山かぶら」という表記から、余呉山という山にあるかぶかしらと思っていたら、余呉という地区の「山かぶ」という種類なのでした。

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焼き畑で作られている貴重なかぶ。その姿は、とても迫力があります。

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こんな風にひげ根をたくさん出しているのは、土地がやせていて栄養分に乏しいから、と、意見交換コーナー司会のヤマケンこと山本謙治さん。もじゃもじゃのひげ根は、かぶが一生懸命根をはって栄養をとろうとしている現れなのです。

<プロフィール>

  • アブラナ科。
  • 余呉町は滋賀県の最北端に位置し、水田の少ない谷すじの地域。余呉の山かぶらは山間部の焼き畑農業の伝統を残す貴重なかぶ。
  • 昭和40年頃まで、炭焼きや養蚕が行われ、山深い急傾斜のところでも桑が植えられていた。この地域の桑は3年に一度、枝を切り払い、生い茂った雑木や下草とともに火をかけ焼き払い、桑枝の更新を行う。焼き払った後に、山かぶらが作られた。7月20日頃までに枝などを払い、お盆の前に山に火を入れ、8月23日から9月上旬までに山かぶらを播く。かぶらを収穫した後、2年目はそばや小豆、3年目は桑の葉が茂るようになる。そして、再び火をかけるというサイクルで山の桑畑を守ってきた。現在では焼き畑はほとんどしなくなった。
  • 焼き畑は焼くことで虫が発生しなくなり、灰が肥料になるため新たな肥料が不要。山かぶらの種は蒔いた後水をまかなくても発芽し成長する。山かぶらは寒くなっても大きくなるため、10月下旬から雪を掘りながら3月下旬まで収穫を行った。
  • 現在では主に休耕田で栽培されており、20~30cmの小型のかぶで葉も根も赤黒い。根の部分は、10cmほどでドラム缶型やだるま型、根の部分の肉質は大変堅く、葉に細かな毛がある。切ると、根の中は外ほど赤くなく、赤い色素の粒が点在している。
  • 昔ながらの焼き畑のかぶは、今のものより葉が小さく、香りが強かった。

<栄養・効能>

  • かぶはエネルギー14kcal、水分95.2g、カリウム220mg、ビタミンC19mg/100g含む。
  • 赤い色はアントシアン。

<基本調理法・料理例>

  • かぶらは、主にぬか漬けにする。収穫後、軒下などで干すと、かぶの赤い色はより濃くなる。渋みが強く、素朴な味で歯触りはねちっこく、味わい深い複雑な味がする。

▼余呉山かぶらの貝柱煮
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  • 余呉山かぶら 1.2㎏
  • 貝柱 適量
  • 酒 120cc
  • 塩 適量
  • 薄口しょうゆ 大さじ1
  1. 貝柱は戻す。
  2. 山かぶらはさっと茹でる。
  3. 鍋に、1と2を入れ、ひたひたの水と酒を加える。
  4. かぶがやわらかくなるまでコトコト煮て、塩、薄口しょうゆで調味する

かぶの用途は伝統的に漬けものが多いのですが、[野菜の学校]の調理班は、今回も現代の食生活に利用できるメニューにチャレンジしました。みな好評でしたが、これは、私にはちょっと塩味が足りなかった。

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