[野菜の学校](8) 赤柄からとりいも
[野菜の学校]11月は仙台野菜。
「赤柄からとりいも」が届きました。柄をとる芋だから「からとりいも」というとわかりやすいのですが、芋の姿はなく、届いたのは柄の部分。昨年勉強した庄内の「からとりいも」は、これとは違って主に芋の部分を指していました。
以下は配付資料から
<プロフィール>
- サトイモ科サトイモ属。10月下旬から11月上旬に収穫される。
- サトイモの葉柄(ようへい)を「ずいき」、「あかがら」などと呼び、この葉柄をとるサトイモが「からとり芋」。
- 全国的には葉柄が緑色のもの(青茎)が広く栽培されているが、仙台地方では赤茎と呼ばれる茎の赤いものがずいき(干したもの)用として栽培され、正月料理や収穫祭などに用いられてきた。
- 明治の初期より仙台近郊で栽培されており、地種が代々伝わってきた。「あかがら」と「あおがら」を残してきたという。「あおがら」は主に小芋を取るため、「あおがら」は茎を食べるために保存したもののようだ。
- 生長すると人の背丈を越してしまうほど大きくなる。葉柄は皮をむいて乾燥させ、保存する。
<栄養・効能>
- 生ずいきの成分はエネルギー19kcal、タンパク質0.5g、食物繊維1.6g、カリウム390mg。
- 干しずいきの成分はエネルギー246kcal、タンパク質6.6g、食物繊維25.8g、カリウム10000mg。その他ビタミンB群やミネラル等、干したものは高値になっている。
- 乾燥したものは、炭水化物、ミネラル、タンパク質、食物繊維を含む安価な栄養食品で、以前は家庭の惣菜によく利用された。
- 微量のサポニンが含まれるため、血中のコレステロールを分解する効果があるといわれる。
<基本調理法・料理例>
- 食感は独特で歯ざわりがよく、みそ汁の具、煮物などにする。
- ずいきは仙台雑煮にはかかせないもの。焼ハゼでだしをとり、いくらを添えて食べる。シャキシャキとした歯ざわり。
- 生ずいきは皮をむいて料理する。皮をむいてゆでる方法、先に皮ごとゆでて冷水にとってから皮をむく方法もある。
- 下ゆでしたずいきは甘酢や三杯酢で和えたり、薄味で下煮したものを白和えや胡麻和えにしてもおいしい。
- 干したものは関東では「干しずいき」関西では「割菜」として売られている。皮をむいてから干してあるので、水にもどすだけで年中つかえて便利。もどしてから油で炒め、油揚げなどと一緒に煮ると常備菜になる。
赤柄からとりいもは、仙台の油麩と炒め煮にして試食しました。
▼赤柄からとりいもと油麩の炒め煮
- 赤柄からとりいも
- 油麩
- 出汁 1000cc
- みりん 100cc
- 醤油 大さじ3
- 赤唐辛子
- サラダ油 大さじ2
- 油麩は8㎜厚さに切って、お湯で戻す。
- 赤柄からとりいもは4㎝幅に切り、お湯に塩を入れてゆで、しっかり水けを絞る
- 鍋にサラダ油を熱し、2を入れて炒め、出汁、調味料を加える。
- 3に1を加えて煮る。
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