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2012年2月10日 (金)

[野菜の学校](2) 平家かぶ

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[野菜の学校]2月は宮崎野菜を取りあげました。宮崎県は現代の食生活を支える野菜たちを生産しているところ、というイメージでしたが、県で「地域作物」と呼んでいる、昔から作られてきた野菜があります。2001年に設立された「宮崎県総合農業試験場薬草・地域作物センター」では、そうした地域作物を探し出して同定しているとのこと。

「平家かぶ」は名前の通り、平家の伝説がある椎葉村から[野菜の学校]へやってきました。「かぶ」といっても葉を食べるかぶです。焼き畑をした後に自然に生えてくるのだそうです。確かにそうとう野性的。可食部分を切り分けるのに時間がかかりました。
それにしても野菜が昔のまま残っているところは、宮崎の落人部落、滋賀の忍者部落、という周囲との交流を断絶した閉鎖された集落です。昨年7月に信州伝統野菜を取りあげたとき、講師の塚田元治さんが「伝統野菜は、狭いエリアに自給自足的生活をしている地域に残ってきた」とおっしゃったことを思い出しました。

▼[野菜の学校]に届いた平家かぶ
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▼可食部分を切り分ける
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<プロフィール>

  • アブラナ科。
  • 原産地はアフガニスタン近辺(アジア系)と地中海沿岸の南ヨーロッパ(西洋系)で、日本には8世紀ごろ中国から伝わったとされる。
  • 熊本県との県境、椎葉村は平家落人伝説の地。「平家かぶ」の名称はこの伝説に因むもので、落人が持ってきたか否かは不明。
  • 白かぶで葉が大きく、鮮緑色。根は長大でひげ根が多い。
  • 播種しなくても道端や土手などに自生してくるため、地元では天からふってくる「ふってかぶ」とも、生で味が苦いことから「にがかぶ」とも呼ばれる。
  • 寒さに強く、根は食べないが、葉や抽苔した花蕾や茎葉を食べる。椎葉村の名物、『菜豆腐』にいれる。
  • 全国に「平家かぶ」とよばれるかぶがあるが、椎葉村のかぶは原種に近い。同様のかぶが兵庫県香住町御崎にもあることが調査でわかっている。

<栄養・効能>

  • かぶの葉のエネルギーは20kcal、カリウム330mg、カルシウム250mg、βカロテン2800μg/100g。根より葉のほうがミネラル、ビタミンに富む。

<基本調理法・料理例>

  • 若葉や抽苔した花茎・花蕾を塩漬けやお浸しにする。
  • 豆乳に混ぜて固めた椎葉村の『菜豆腐』は、お祭りや冠婚葬祭など、人が集まる時に家庭で作られていた郷土料理。元来は豆腐の増量材として利用された。春先には菜の花の黄色い花やつぼみ、5月には紫色の藤の花を入れる。その他、大根、人参、ユズ、最近ではパプリカなど、さまざまな素材も入れられている。
  • そのままでも食べられるが、醤油をかけたり、柚子みそをつけたり、形くずれしないので煮しめにもできる。

▼平家かぶの卵とじ
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  1. かぶの葉は4㎝長さに切り、さっと湯がいておく。
  2. 出汁に、調味料(酒、薄口しょう油、塩)を入れて煮たて、かぶの葉を加える。
  3. 火が通ったら卵を流し入れ、蓋をして蒸らす。

▼根の部分は、地元では食べない。
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▼平家かぶの根の素揚げ
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地元では食べない根の部分も、もったいないと、すり下ろして試食したほか、甘く香ばしい素揚げに。

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