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2012年4月15日 (日)

[野菜の学校](7) 滝野川ごぼう

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滝野川ごぼうは、江戸時代に各地に広がったごぼうの先祖として有名な野菜で、何年か前に捜したときは、もはや栽培農家などどこにもいない幻のごぼうといわれました。
今回はヨシエさんが埼玉県で作っている人を訪ねて、分けてもらうことができました。伝統野菜を見直して栽培を始めた人もいるのでしょうし、直売所をはじめとするさまざまな世の中の動きから表に出て来た、ということもあるのでしょう。
滝野川ごぼうは包丁を当てたときの感触がみずみずしく、やわらかく、おいしそうです。こんなごぼうが「幻」にならないように、応援しなくちゃ、と思いました。

以下は配付資料から
<プロフィール>

  • キク科ゴボウ属。
  • 地中海沿岸 西アジア原産。日本に入ってきたのは縄文時代、平安時代など諸説ある。ヨーロッパや中国では古くから薬用として用いられてきたが、食用作物として栽培してきたのは日本のみ。台湾や朝鮮半島などで食用にされているのは日本人が伝えたもの。
  • 元禄年間(1688~1704年)に現在の北区、北豊島郡滝野川村で栽培されていた伝統野菜。
  • 香り高く柔らかで、味が濃く、風味がよい。長さが70㎝から1m近くにもなる。現在、国内で生産されるごぼうの多くの品種の元祖といわれている。

<栄養・効能>

  • 水分81.7g、エネルギー65kcal、カリウム320mg、食物繊維5.7g/100g。
  • 食物繊維は水溶性2.5g、不溶性3.4gと豊富に含み、便秘の解消や糖尿病の予防、塩分やコレステロール、老廃物の排出に役立つ。
  • 水溶性食物繊維のイヌリンは腸内の糖分の吸収を遅くし、血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがある。またプロバイオティクスとして腸内細菌の成長を促し、整腸効果がある。
  • 不溶性食物繊維のリグニンは腸内の残留物を排出したり、発ガン性物質を吸着し、大腸ガンの予防効果がある。

<基本調理法・料理例>

  • 独特の歯触り、香り、風味がある。アクはあるが、水につけすぎると香りも味もぬけてしまうので、短時間でよい。
  • きんぴら、煮物、鍋物などの和食の他、スープ、サラダ、チップスなど、炒めもの、煮もの、焼きものに。

▼滝野川ごぼうと鶏肉の煮もの
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  1. ごぼうはささがきにして、水にさらす
  2. 鍋に、だし、酒、砂糖、しょうゆを入れて煮立て、ごぼうを加えて一煮立ちさせる
  3. 鶏肉を加えて、柔らかくなるまで煮る

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