[野菜の学校](3) 雷えんどうとツタンカーメン
[野菜の学校]5月は、天候不順から予定していた千葉の野菜が揃わず、急遽テーマを変更して「野菜しての豆」を取りあげました。準備する時間はいつもにもましてタイトです。今まで[野菜の学校]に来てくださった先生方にもご相談したり、お願いしたりしました。
「雷えんどう」は鹿児島の田畑耕作先生が送ってくださったものです。
▲[野菜の学校]の展示には、未熟の緑色のものしか残っていませんでした。この写真は後で入手して撮影した「雷えんどう」です。
配付資料によれば「雷えんどう」は
- 鹿児島、甑(こしき)島で戦前から栽培されているえんどう豆。地元では「えんずー」「丸えんずー」などと呼ばれる。
- 花とさやが赤紫色、子実は緑で乾燥すると褐色になる。煮ると赤く変色するため、赤飯になり、祝いの席に欠かせなかったという。
「雷えんどう」は甑島でしか作られていないのですが、たまたま田畑先生が作っておられたので見ることができました。島を調査されたときに入手なさったのではないかと思います。
▼未熟の「雷えんどう」
[野菜の学校]の教室に届いた「雷えんどう」は熟しているものはお赤飯に使ってしまい、展示用には残っていませんでした。この写真は、教室に展示された「雷えんどう」です。
「雷えんどう」によく似ているのが「ツタンカーメン」。ツタンカーメン王の墓から発掘された、古代のえんどう豆の子孫といいます。園芸研究家の御倉多公子さんが育てているものをもってきてくれました。田畑先生によると、もとは同じではないかとのことです。
▼ツタンカーメン(御倉多公子さん提供)
▼“雷えんどう”でつくったお赤飯
炊いてすぐはただの豆ごはんですが、4~5時間置くとこのような色に変わります。不思議です。
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