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2013年8月18日 (日)

野菜の学校(6) 続々・新潟のなすたち

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[野菜の学校]8月のテーマは、新潟伝統野菜。講師の一次産業プロデューサー山岸拓真さんは、さまざまな品種のなすを手配してくれました。その中で興味深かったのは、先祖が同じなすが登場したことです。
 

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先祖の一つは宮崎の「佐土原なす」。これが、新潟へやってきて「豊栄(とよさか)焼きなす」と「久保なす(えんぴつなす)」になりました。この2つ、おしりのとんがっているところは似ています。が、サイズがぜんぜん違う。「焼きなす」は、サイズ的に先祖に近く、「えんぴつなす」はその何分の一か。

興味深いのは、佐土原なす⇒えんぴつなす⇒豊栄焼きなす、という順で誕生したということ。大きな「佐土原なす」が、小さい「えんぴつなす」になって、そこからまた大きな「焼きなす」が選抜され、「佐土原なす」のサイズに近くなったわけです。
 
もう一つ、新潟の「焼きなす」に関連して思い出すのは、「長岡には焼きなすという食べ方はない」と言ってらした長岡中央青果の鈴木圭介元社長のこと。同じ新潟県なのにね。新潟市にはその名もズバリ「焼きなす」という品種があるのに、それぞれの食文化をしっかり守っていたってことですね。
 
▼豊栄(とよさか)焼きなす

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  • 昭和30(1955)年代に、豊栄で「えんぴつなす」のタネから大きいものを選抜。
  • 焼くとおいしかったので「焼きなす」と命名。
  • 現在は豊栄木崎区で栽培されている門外不出の地場特産物。
  • 「えんぴつなす」は宮崎の「佐土原なす」が新潟に伝わったもの。
▼久保なす
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  • 新発田市久保(旧豊浦町上荒町)で昭和初期から栽培されている。
  • 宮崎県「佐土原なす」系と推定されるが、昭和初期から自家採種され、独自の進化を遂げている。
  • 先が細くとがることから「えんぴつなす」とも呼ばれる。
  • 小なすのうちに浅漬けにするとおいしく、大きくしたものは焼きなすが絶品という。
 
 

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