野菜の学校(4) 立川ごぼう
資料によると福井の「越前白茎」もアザミ葉。つまり「立川ごぼう」と「越前白茎」は同じ品種らしい。「越前白茎」は10月の[野菜の学校]で福井の伝統野菜を取りあげたとき、時期的に原体はなく、煮ものを送っていただいて炊き込みごはんにした、そのごぼうだと思います。
京都の「八幡ごぼう」や、「葉ごぼう(たぶん各地の)」も葉アザミごぼうという記述もあり、仲間は「越前白茎」だけではないようです。さらに「現在でもロシアのサンクトペテルスブルク付近には葉アザミごぼうの野生種がみられる」のだそうです。
△しかし、この葉っぱはアザミ葉には見えないな。調べなくちゃ。
<プロフィール>
- キク科ゴボウ属
- 地中海沿岸から西アジア原産。日本に入ってきたのは縄文時代、平安時代など諸説ある。ヨーロッパや中国では古くから薬用として用いられてきたが、食用作物として栽培してきたのは日本のみ。台湾や朝鮮半島などで食用にされているのは、日本人が伝えたものである。
[立川ごぼう]
- 会津坂下町及び塩川町周辺で作られる。現在では生産農家は10軒ほどで、収量が他の品種より少なく、連作できないので、戦後は栽培が減少した。10月上旬~12月中旬が旬。
- 葉がアザミ葉で、「アザミゴボウ」とも呼ばれる。わが国に残っている唯一のアザミ葉の品種。
- ゴツゴツせず、すらりと伸びているものがよい。
- 香りが高く、ス入りが少なく、肉質が柔らかで、特有の香りとシャキッとした歯ごたえがあり、食味がよい。
<栄養・機能性>
- 水分81.7g、エネルギー65kcal、カリウム320mg、食物繊維5.7g/100g
- 食物繊維は水溶性2.5g、不溶性3.4gと豊富に含み、便秘の解消や糖尿病の予防、塩分やコレステロール、老廃物の排出に役立つ。
- 水溶性食物繊維のイヌリンは腸内の糖分の吸収を遅くし、血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがある。またプロバイオティクスとして腸内細菌の成長を促し、整腸効果がある。
- 不溶性食物繊維のリグニンは腸内の残留物を排出したり、発ガン性物質を吸着し、大腸ガンの予防効果がある。
<調理>
- 独特の歯触り、香り、風味がある。アクはあるが、水につけすぎると香りも味も抜けてしまうので、短時間でよい。
- きんぴら、煮物、鍋物などの和食の他、スープ、サラダ、チップスなどにもよい。炒める、煮る、焼くなど、調理の幅は広い。立川ごぼうも同様に使える。
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