野菜の学校(1) 能登伝統野菜
宇野先生の演題は、「世界農業遺産(GIAHS)と能登の野菜」です。
▽印象に残ったお話
- 能登と加賀の野菜の特徴は、魚とのコラボレーション
- たとえば、青かぶら+寒ブリ=かぶらずし、青首だいこん+寒ブリ=ぶりだいこんというように、野菜と魚、里の幸と海の幸とが組み合わされて、郷土料理となっている。
- 能登半島は日本海に突き出た地形で海の幸が豊富。漁港と野菜畑が近くに位置している。地理的にも、野菜と魚の出合いに恵まれている。
- ちなみに、かぶらずしの寒ブリは、宇出津、七尾、氷見で水揚げされた、能登湾のブリに限るらしい。デパートで「安い!」と思って確かめると、ちょっと離れたところで獲れたぶりを使ったかぶらずしだったそうだ。
- 金沢大学の学食「へんざいもん」は、この地方の方言で「この辺りでとれたもの」を意味する。まさに地産地消。定価700円で、秋はさんまと松茸ごはんが出るという夢の学食である。
- 「へんざいもん」は地域のNPOが運営しており、料理を作るのは近隣のベテラン主婦。ここから能登郷土料理レシピの収集が始まり、まとめた結果は「のと郷土料理百選」というサイトで紹介している。
- 郷土料理レシピ集の制作過程でわかったこと
- 野菜と魚介類のコラボレーションが多い
- 海藻、山菜、きのこを使った料理が多い
- かぶらずし、だいこんずし、あじのなれずし、こぬかいわしなど、発酵食品が多い
- 祭ゴッツオ、報恩講料理、田の神「あえのこと」料理など、伝統的な祭礼、仏事、儀礼と結びついている
- 輪島塗(赤御膳)などの食器を使った祝料理
- 利用されている食材をカウントしたところ、山菜32種類、海産物25種類、きのこ11種類と、「へんざいもん」は多様な自然の恵みそのものである。
- たとえば、山菜を例にとると、てんぷら18種類、煮もの8書類、ごはん6種類。自然の恵みを利用するための豊富な知識をもっている。
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