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2014年3月 9日 (日)

野菜の学校(7) 函館赤かぶ

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[野菜の学校]に「函館赤かぶ」がやってきました。
北海道の農業というと、札幌農学校、「少年余大志を抱け」のクラーク博士、たまねぎ「札幌黄」、川田龍吉男爵の「男爵いも」…と明治以降、洋野菜のイメージがありました。が、かぶの栽培はそれよりずっと前、江戸時代には栽培されていたのだそうです。

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「函館紅かぶ」は、西日本に分布する和種系のかぶの血をひいており、関西から北前船でやってきたと考えられています。
大きさは直径10㎝以上の大きなものから半分程度のものまでまちまち。表皮、葉柄とも濃い紅色の扁平な形をしています。この色は、函館地区の赤土の土壌と関係があるらしく、他の地区でこのかぶを栽培しても赤くなりません。肉質がちみつでやわらかいので、千枚漬けが定番。
 
「函館赤かぶ」は「大野カブ」という種類です。青葉高先生は、『野菜』(法政大学出版局)で、次のように書いています。
 
北海道のカブ栽培はいつ頃から始まったかは明らかでない。しかし江戸時代にはすでに栽培されていて、『蝦夷産業図説』(1823年)などにカブの図や字句が見えている。……(略)……北海道には1670年ごろから近江商人が野菜種子の行商にきていた。また、関西から青森県や北海道への船の往来は多く、これらの船は族に北前船と呼ばれた。そこで、おそらくこれらの船によって関西地方の赤カブの種子が北海道にわたり、園芸地帯である大野町付近に産地を作り、大野紅カブが生まれたものであろう。
 
 
▼「函館赤かぶ」の千枚漬け
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▼試食はヨーグルトサラダ
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スライスした赤かぶを[ヨーグルト+塩+粗みじんのバジル]ドレッシングで和えたサラダです。

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