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2014年8月 6日 (水)

野菜の学校(4) 折戸なす(さらに続き)

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丸なすのなかでもっとも知られているのは京都の「賀茂なす」でしょう。ほかの丸なすを説明するときに「賀茂なすより大きい」とか「賀茂なすに似てる」などと、丸なすの基準のような感じ。
 
その「賀茂なす」は、「折戸なす」と深い類縁関係にある…というより、「折戸なす」が、「賀茂なす」の原点である可能性があるらしい。
上の図はDNA解析からみた「折戸なす」と「賀茂なす」の関係。[野菜の学校]8月の講師、稲垣栄洋先生がご紹介くださいました。
 
図の徳川頼宣は、家康の子で、駿府城主から紀州徳川家の祖となった人物。駿府の「折戸なす」を紀州に伝え、それが「紀州なす」になり、さらに上賀茂神社に奉納されて、「賀茂なす」になった可能性がある、といいます。
 
県立静岡大学の丹羽康夫先生は、この仮説を検証するために「折戸なす」「紀州なす」「賀茂なす」の類縁関係をDNA解析で明らかにしようとされました。その結果、「折戸なす」と「賀茂なす」のあいだには、はっきりと類縁関係が認められたとのことです。
 
ずっと前に「賀茂なす」のモトになったのは奈良の「大和丸なす」、という説を聞いたことがあり、その根拠は何だったのかはっきりしませんが、京都より奈良のほうが古いので、なんとなく納得していました。
 
なるほど、DNA解析すると類縁関係がわかるわけです。
いろんな丸なすを調べたら面白いだろうなあ。
 
▼折戸なすと賀茂なす、大和丸なす
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