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2014年9月13日 (土)

野菜の学校(3) 美馬太(みまぶと)きゅうり

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[野菜の学校]9月のテーマは徳島の伝統野菜。講師の佐藤章裕先生は、「美馬太きゅうり」をテーマにお話しくださるとのことで、私たちもその準備をしていました。
ところが、8月初め、台風12号、11号と、今年は続けざまに台風が四国を襲いました。進路の中心に三好市と表示されたときは、ああ、野菜たちはどうなっているだろう、きゅうりはやってこないかもしれない…と暗くなってしまいました。
 
[野菜の学校]の日が近づき、佐藤先生にうかがうと、やはりきゅうりは全滅!やむなく、テーマを「ごうしゅいも」という、これも非常に稀少な在来のじゃがいもに変更しました。
ところが、当日、先生といっしょに「美馬太きゅうり」がやってきました!その間にスタッフが徳島で出合った太きゅうりも届き、展示するだけでなく、少しですが、味見もできました。

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▼美馬太きゅうりの来歴、特徴など
  • 徳島県の美馬地域で、昔から、自家採取により細々と栽培が引き継がれてきた。来歴は不明
  • 普通のきゅうり比べて太くて丸い形をしており、重さは約500~800g。外観や大きさは「加賀太きゅうり」によく似ている
  • 皮がかたく,常温でも日持ちがする。冷蔵庫のない時代に適したきゅうり
  • 皮をむき、種をとって調理する。煮くずれしにくいので、汁物の具、炒めもの、煮こみにもよい。伝統料理として冷や汁がある
  • 普通のきゅうりに比べて味が濃く、甘く、食感がよいといわれる
  • 地元の直売所では、1本100円~130円が販売されている
▽美馬太きゅうりのこれまで
2003年 山間部に太きゅうりが残されていることがわかった
2009年 地元の農業高校(城西高校)と連携して、伝統野菜の推進を加速
2010年 美馬太きゅうりの地元での認知度アップと食文化伝承を目的に、地元の小学校で栽培が始まる
この年「阿波伝統野菜研究会」設立
美馬太きゅうりは、小学校で現在まで継続して栽培されている
 
先生が「美馬太きゅうり」をテーマにしたいとおっしゃった理由。それは2010年に「美馬太きゅうり」の栽培が始まり、その同じ年に「阿波伝統野菜研究会」が発足したことと関係しているかもしれません。
美馬太きゅうりが子どもたちに愛され、伝統野菜として残っていくように、祈っています。

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▼きゅうりに関するまとめ
<プロフィール>
  • ウリ科キュウリ属
  • きゅうりはヒマラヤ山脈の南部山麓シッキム付近が起源とされるが、アフリカ起源の説もある。古代エジプトではB.C.1750年頃には栽培されていたといわれる。中国には6世紀以前に伝えられ、華南系品種群と華北系品種群がある。日本では古くは薬物として利用された。
  • 漢字で「胡瓜」、中国の西域にあった‘胡’の国から中国に入ってきた瓜に由来する。熟すと黄変するので「黄うり」ともいわれ、現在の「きゅうり」の元になっている。完熟したきゅうりは苦味が強く、おいしくなかったために不人気だったが、江戸末期ごろより江戸砂村できゅうりの早出し栽培が始まり、成長が早く、歯ごたえ、味のよいきゅうりができて人気となった。以降、全国各地で地方品種が生産されるようになった。
<栄養・効能>
  • 水分が95.4%と多いため、エネルギーは14kcal/100gと低い。
  • カリウムが多く、利尿作用がある。ニ日酔いや手足のむくみの解消によく、やけど、あせもには薄切りにして患部にあてるよいといわれる。
  • 特有の青臭さはキュウリアルコールが主成分。血が固まるのを防ぐピラジンという成分を含む。
  • 苦味の主成分はウリ科の植物に含まれるククルビタシンという物質で、ヘタの部分に多い。ククルビタシンは皮の色が濃いものに多く、白っぽいものには少ない。熱に安定しており、15分加熱しても抜けない。現在出回っているきゅうりは、品種改良されていて、ほとんど苦味がないものになっている。
▼「美馬太きゅうり」を生のまま試食
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「こんな食べ方しないよ」と先生。いやいや、何もしないで食べてみたいのです。これ、おいしいですよ。
 
▼鳴門のわかめといっしょに酢のものに
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先生の当初のご希望は「冷や汁」でした。が、入手できるきゅうりの量が心許なかったので、わかめで増やして食べられるメニューにした、と料理隊長。ただし、「冷や汁」を意識して、徳島のおみそをだしで溶いたみそ味の酢のものです。徳島のすだちもふんだんに使った、おいしいグッドアイディア!でした。
 
 

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