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2014年9月18日 (木)

野菜の学校(8) なると金時

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[野菜の学校]の伝統野菜・地方野菜講座、9月のテーマは徳島です。「なると金時」は、徳島の有名ブランド野菜。今回の講座の前にスタッフが取材しました。

お邪魔した木内農園のお話では、「鳴門で本格的なさつまいもの栽培が始まったのは1980年頃」といいますから、今から35年足らず。よく知られているのに栽培史は思ったより短く、ブランド化が非常に成功した地方野菜といえるでしょう。

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徳島でうかがったお話を中心にまとめました。
  • 「なると金時」は「高系14号」を改良したもの。
  • 「なると金時」の産地は、徳島市、鳴門市、松茂町。
  • 旧吉野川、吉野川の河口など、砂地で栽培されていることが「なると金時」の条件。吉野川の恵みが育てる作物の一つ。
  • このあたりは雨が少なく、気候が温暖であり、海のミネラルを含んだ砂地で作られるためにおいしくなるといわれる。
  • 8月下旬から11月頃に収穫される。ほとんどが関西圏で消費される。
  • 果皮は紅色で、果肉はクリーム色の粉質。加熱すると黄色く、ホクホクと甘くなる。
  • 「なると金時」が作られている圃場は、もとはれんこん畑だった。それが約40年(?)前に陥没。そこへ海の砂を入れて、栽培を始めた。
  • 圃場には3年~5年おきに新しい海砂を入れて、排水性、通気性を保つ必要がある。これを「手入れ砂」といい、農家にとって、コスト面での負担も非常に大きかった。ところが、徳島県では、海岸保全の観点から海砂の採取を禁止。他県の海砂も採取禁止となり、県では手入れ砂代替技術などの研究を進めている
  • 2007年、「なると金時」という表記で地域団体商標認可。「なると金時」を名乗ることができるのは、徳島県内の指定地域で生産されたもののみ。「鳴門金時」とすべて漢字表記で使用することも商標法に抵触するため不可能である。 権利を所有しているのは全農。
▼木内農園の畑 たしかに砂地です
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▼「さつまいも」の配付資料から
<プロフィール>
  • ヒルガオ科サツマイモ属。甘藷とも呼ばれる。
  • 原産地は中南米。現在では80%以上がアジアで生産されている。
  • 日本へは中国を経由して伝来し、琉球、薩摩へと伝わった。中国から伝わったため「唐芋」と呼ばれるようになり、その後、関東へは薩摩藩から伝わったため「薩摩芋」と呼ばれるようになった。
  • 救荒食物として、大飢饉や戦中、戦後の食糧難の時代に国民の命を救った食べもの。
  • 品種は世界中に4000種あるといわれ、日本では約40種。生食用、でんぷん・アルコール等の加工用、飼料用など用途に適した品種が開発されている。
<栄養・効能>
  • エネルギー132kcal、水分66.1g、ビタミンC29mg、食物繊維総量2.3g/100g。炭水化物が31.5gと多く、エネルギーが高い。
  • さつまいものビタミンCは加熱に強く、抗酸化作用のあるビタミンEも含んでいるため、老化防止、美肌などの効果が期待できる。
  • 切り口から出る白い汁はヤラピンで、腸の蠕動運動を促し、便を柔らかくするため、食物繊維との相乗効果で便秘解消にも役立つ。
<基本調理法・料理例>
  • 皮の下に強い繊維があるため、きんとんなどにするときは皮を厚くむくとよい。また、アクがあるため、色よく仕上げたいときは、切ったらすぐに水にさらし、何度か水をかえてから使う。
  • 皮にはカルシウム、抗酸化作用のあるアントシアンが含まれるため、きんぴらや、揚げてかりんとうなどに使うとむだなく食べられる。
  • 蒸す、焼く、炒める、揚げる、菓子などさまざまな料理に使える。
▼試食はてんぷら
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てんぷらは何でもおいしくしてしまう調理法なので、[野菜の学校]ではあまりしません。が、今回は講師の佐藤章裕先生からのご要望とあって、てんぷらに。なるほど、おいしい。
 

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