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2014年10月 7日 (火)

野菜の学校(2) 安家(あっか)地大根

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[野菜の学校]の伝統野菜・地方野菜講座、10月のテーマは岩手の伝統野菜。主役は、「安家地大根」です。「安家地大根」は「あっかじ」という地域で作られる「だいこん」ではなく、「あっか」の「地だいこん」のこと。なので、「あっか・じだいこん」と読まなければならない。のかもしれないけれど、つい「あっかじ・だいこん」とか「あっかじ」と略してしまったりします。が、パンフレットの表紙にあるふりがなをみると、正しくは「あっかずでぇご」。

 

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▼以下、配付資料から
 
◆安家(あっか)地だいこん (じでぇこん・紅だいこん)
  • 安家地だいこんは 1,000m級の険しい山々に囲まれた山峡の村である 岩泉町安家地区で、先祖代々伝えられてきた野菜。安家という地名は、アイヌ語で「清らかな水の流れるところ」を意味する{ワッカ}という言葉に由来するらしい。冬の寒さが厳しく、氷点下10℃下という日も珍しくない地域である。
  • 安家地だいこんは水分が少なく繊維質に富んでいるため、肉質が硬く、貯蔵性が高い。 鮮やかな紅色や桃色、あるいは紅白2色で、 辛みが強く、同時にほのかな甘みがあるのが特徴。青首だいこんに比べてビタミンCは1.5~2.0倍ある(岩手県農業研究センター調べ)。
  • スローフード協会の「味の箱舟」に認定されている。
◇安家地だいこんの食べ方
  • 真冬に、一度ゆでた地だいこんを川水につけてアクを抜き、寒風にさらして凍結乾燥によって干して保存。これをもどして煮物や汁物に使う。葉も寒風にさらして干し、細かく刻んでゆでて丸め、凍結乾燥、保存する。冬場のビタミン源として干し葉汁の材料になる。
  • もみじおろしにして蕎麦や豆腐田楽、名産の短角牛の薬味にしたり、加熱すると甘みがあるので、大根ステーキや天ぷらなどにもよい。

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◆だいこん
<プロフィール>
  • アブラナ科ダイコン属
  • 地中海沿岸から中央アジアが原産といわれる。日本へは8世紀ごろ中国から伝来し、「古事記」にも記述がある。日本各地の風土に適した地方品種が多くある。
  • だいこんはすずしろ、大根(オオネ)の別称もあり、春の七草のひとつ。室町時代に入り「だいこん」と音読されるようになった。
  • 江戸時代から広く栽培さるようになり、飢餓対策として作付けが奨励された。漬け物、切り干しだいこんなどの加工品、保存食として重宝されてきた。
  • 現在では、「青首だいこん」「白首だいこん」が主に流通しているが、これら以外にも皮や芯が赤いもの、紫色のだいこん、辛みだいこん、細長いもの、大きいもの、小さいもの、葉を食べるものなど種類は豊富。
<栄養・機能性>
  • 根は水分94.6%、エネルギーは18kcal、炭水化物4.1g(糖質2.7g・食物繊維1.4g)、糖質の大部分がブドウ糖、ビタミンCが12mg/100g含まれている。
  • 葉は根より栄養分が多い。水分が90.6%、エネルギーは25kcal、カルシウム、鉄、カロテン、ビタミンB群、Cを多く含む。特にカルシウムは260mg/100gと多く含まれている。
  • だいこんはでんぷんの分解酵素ジアスターゼ、たんぱく質分解酵素のプロテアーゼ、脂肪分解酵素のリパーゼを含む。酵素は加熱により活性を失うので、生食するのが効果的。
  • だいこんの辛み成分はアリルイソチオシアネート(芥子油)によるものだが、この形でだいこんに存在しているわけではない。別々に存在しているイソチオシアネートの前駆物質(グルコシノレート)と、ミロシナーゼという酵素が、だいこんの細胞が壊れて混ざり合うことで、化学反応をおこしてイソシオチアネートができる。おろして組織を破壊すると辛みが強く出る。イソチオシアネートは抗がん作用、殺菌作用、血小板凝集抑制、食欲増進などに効果がある。
  • 辛み成分は根の先端部分ほど含有量が多く、葉に近い部位の約10倍にもなる。また若いだいこんに多く、成長するにしたがって減少する。そのため、辛いだいこんおろしには夏だいこんがより適している。この辛み成分は揮発性が強く、水溶液中では消失する。おろしてから時間がたったり、加熱したりすると辛みが少なくなり、ビタミンCも破壊されて少なくなる。また、酢を加えると辛みはやわらぐ。
  • だいこんの皮にはビタミンCや毛細血管を強くするビタミンPが多く含まれる。千六本に切り、きんぴら風にピリ辛炒めにするとおいしくむだなく食べられる。
  • 紅だいこんの色素アントシアンは、着色料(着色料赤ダイコン・赤ダイコン色素・野菜色素)として酒、ソフトドリンク、清涼飲料水、ジャム、漬物などに使用される。pHによって赤橙~暗紫色に着色できる。
                                                                                                                                                 
エネルギー 炭水化物 カルシウム
kcal g mg mg
だいこん(葉) 25 5.3 260 3.1
だいこん(根)皮つき 生 18 4.1 24 0.2
だいこん(根)皮むき 生 18 4.1 23 0.2
切り干しだいこん 279 67.5 540 9.7
βカロテン当量 ビタミンB1 ビタミンC 食物繊維
 mg mg g
だいこん(葉) 3900 0.09 53 4
だいこん(根)皮つき 生 0 0.02 12 1.4
だいこん(根)皮むき 生 0 0.02 11 1.3
切り干しだいこん 0 0.33 3 20.7
                                           
 
<基本調理法・料理例>
  • だいこんは部位によって糖質や辛み成分などの含量が違うので、使い分けるとよい。葉に近い部位は甘みがあり、生食用。中心部はふろふきなど加熱用に、根に近いほうはやや辛み、苦味があるのでみそ汁の実や漬け物などが向いている。
 

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