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2014年12月11日 (木)

野菜の学校(2) 広島菜

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[野菜の学校]の伝統野菜・地方野菜講座、12月は広島がテーマ。「広島菜」をメインに学びました。

 

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広島菜はツケナの一種です。ツケナというのは植物分類上の名前。「漬け菜じゃないんだよ。草冠に松、菘って書くの」と、野菜の神さま江澤正平先生がよくおっしゃっていました。「漬け菜」は分類ではなく用途を示しています。が、けっこうゴチャゴチャになっている。
 

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▼配付資料から
 
ツケナ(菘)類
<プロフィール>
  • ツケナ類とはアブラナ科アブラナ属の非結球性葉菜類の総称。非結球性葉菜類とは、キャベツのように葉が球にならない野菜で、主に葉を食用とするものをいう。
  • 「ツケナ」の音から「漬け菜」と表記されている例をよく見かけるが、「漬け菜」とは文字通り「漬け物用の菜」のことで、用途を示しており、植物分類上の表記としては適当ではない。
  • アブラナ属はなたね(菜の花)、小松菜、野沢菜、チンゲンサイ、タアサイ、からし菜など多くのツケナ類があり、世界中に分布している。
  • 日本へは、奈良時代以前に中国から渡来し、各地においてさまざまな地方種が発達した。これらの野菜は、寒さに強い品種が多く、冬の厳しい北陸でもビニールのトンネル栽培やハウス栽培で生産・出荷されている。(参考:北陸農政局)
  [広島菜]
    • 別名「きょうな」「ひらぐき」。白菜とかぶの中間的な性質をもつ不結球菜。
    • 江戸時代初期に参勤交代に同行した農民が、帰途京都本願寺に参詣した折りに種子を譲り受け、栽培したのが始まりといわれる。明治初期ごろ改良が重ねられ、現在の広島菜に近い形になった。
    • 特に広島市安佐南区佐東町川内地区は、肥沃で水はけの良い土壌と栽培技術で高品質の広島菜が栽培されている。
    • 立型と開張型があり、さらに品種、系統が多種ある。耐暑性が劣り、低温に敏感なため、秋まき年末どりの露地栽培が大部分になっている。秋まきの株は約2kg、冬から春まきは1~1.5kgになる。
    • 肉質は硬め、特有の香りがあり、歯切れがよい。ピリッとした風味があり、柔らかい。
    • 栽培のほとんどが漬け物に加工される。信州の野沢菜漬け、九州の高菜漬けと並び、日本三大漬け物の一つになっている。
<栄養・効能>
  • 広島菜はカルシウム200mg、鉄0.8mg、β-カロテン1900μg、ビタミンC49mg、ビタミンB群などを多く含む緑黄色野菜。
▼広島菜を名産地川内地区に見に行きました
▽圃場の広島菜
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▽露地栽培
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▽ハウス栽培
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今年8月に、大規模な土砂災害があった地区のそばです。

案内してくださった広島市農業振興センターの方のお話によると、広島菜は農家一人一人が独自の方法で栽培しているのだそうだ。だから、露地もハウスもあり、販売ルートもそれぞれ。市内の漬け物屋さんと直接契約して納める。その漬け物屋さんの意向も入って、葉の開きぐあい、かたちなど、私のようなシロウトがちょっと見ただけではわからない、さまざまな違いがあるとのこと。

ふつう「伝統野菜」は、スペックが決められているのですが、広島菜にはそういう「定義」はありません。細かく決めようにも、いまさら無理ですし、意味もないということでしょう。

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