野菜の学校(4) 祇園パセリ
▼配付資料から
<プロフィール>
- セリ科オランダセリ属。原産地は地中海沿岸。古代エジプトやギリシャでは薬用や香辛料、食用としても使われていたらしい。
- イタリアで栽培が始まり、9世紀ごろにフランスへ、16世紀にはイギリス、ドイツ、19世紀にはアメリカへも広まった。
- 日本へは18世紀初めにオランダから伝えられ、「大和本草」には「紅毛芹(オランダゼリ)、根は羊の蹄に似ていて黄色い」とある。
- パセリ栽培が行われるようになったのは、明治から大正にかけてから。添え物から食べる野菜になったのは、第二次世界大戦後といわれる。
[祇園パセリ]
- 昭和25(1950)年頃より祇園町で栽培が始まった。
- 品種は「パラマウント」から選抜された「鯉城」。「鯉城」は広島城の別称。広島カープスのカープも「鯉」。
- 葉が細かく縮れていて、肉厚で柔らかく、緑色が濃いのが特徴。
- 最近ではJA広島市祇園支店で「添えものなんて呼ばせない!」とパセリ王国を宣言。広島文化学園短期大学とともに、パセリの魅力をアピールしている。
<栄養・効能>
- エネルギー 44kcal、カリウム1000mg、カルシウム290mg、鉄7.5mg、β-カロテン7400μg、ビタミンC120mg、食物繊維6.8g/100g
- 抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eや造血作用のある葉酸や鉄など、ビタミン、ミネラルに富んだ緑黄色野菜だが、料理の彩りに添えるための野菜として使われることが多く、重量も軽いため、多量に摂取しにくい。しかし、たとえ10gしか摂れなくても、ビタミンCならきゅうり1本分(100gで14mg)、鉄ならグリーンアスパラ1束(100gで0.7g)に匹敵する栄養素がとれるため、少量ずつでも摂取したい野菜。
- 特有の香りは、アピオールなどの精油成分によるもの。料理の香りづけや臭い消しに使う他、口臭予防、食欲増進、疲労回復、食中毒予防効果などがある。
<基本調理法・料理例>
- 葉を摘み、天ぷら、素揚げ、つくだ煮風やふりかけにしたり、サラダに混ぜると多く使うことができる。また、みじん切りにすると重量を多くとりにくいが、パン粉や天ぷら衣、ソース類などに混ぜて使うと比較的多く使える。
- 茎つきのまま冷凍してから手でもむと、簡単にみじん切りにでき、そのまま冷凍すれば、必要な時に使えて便利。
▼広島取材で
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