野菜の学校(4) 白首総太り
高梨農場から届きました。高梨さんによると、特に生がおいしく評価が高いそうです。
以下、北浦健生さんのお話と資料からまとめました。
- 「三浦だいこん」をつくる農家が急減し、「青首総太り」一色に変わった最大の理由は、青首の収穫のしやすさ。しかし、煮もの、だいこんおろし、なますなどで食べる「三浦だいこん」の味は、青首には変えられない、という根強い人気にこたえようと、神奈川県農業技術センターで「三浦だいこん」の味の、収穫しやすいだいこんの開発が進められてきた。
- 収穫しやすいかどうかは、だいこんの姿。「中ぶくら」で長くて重い「三浦だいこん」に比べて、「青首」はまっすぐにスッと伸び、さほど長くない。首まで土に入っている「三浦だいこん」に対して、首が土から出て太陽光線にあたるから青くなる「青首」。そこで、青首のような姿の白首だいこんを育成しようというわけだ。
▽青首だいこん(奥)と三浦だいこん(手前) - 白首総太り「湘白」は、神奈川県農業技術センターと横浜植木が共同で育成。「晩(おく)野路」という三浦系のだいこんと、江戸東京野菜の「大蔵だいこん」を交配し、選抜したもの。
- 「湘白」の根部は総太り。特徴は甘さがあり、肉質が緻密で煮崩れないこと。
- 現在、伊勢原、厚木、三浦など県内各所で栽培しており、生産者からの反応を集めながら、さらに品種として成長させていきたい。「湘白」がめざすのは全国区の品種というよりは、三浦半島という日本一の冬だいこんの産地に、個性的な地方品種として定着すること。
「晩野路」は「湘白」の親です。厚木市の野路重丸(のじしげまる)氏が1981年に品種登録。息子さんの野路さんが送ってくれました。見事な「中ぶくら」!
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