野菜の学校(7) ねぎ「湘南一本」
▼以下はお話と資料から
- 「湘南一本」は、以下を目標として開発された。
- 「湘南」のおいしさはそのまま
- 分げつしにくい
- 葉折れが少ない
- よくのびる
- 「湘南」は、1954年から育種を開始。埼玉県深谷市産の合柄系根深ねぎから選抜したものと、神奈川県随在来の合柄系根深ねぎから選抜したものを、混植して交雑。その後代について選抜を重ね、60年に「湘南」と命名。62年に本格的栽培開始。平塚、藤沢を中心とした地域で夏きゅうりの後作として栽培され、80年代前半まで県の主力品種だった。
- 「湘南」は、やわらかくておいしいと評価されてきたが、機械化とともに、葉折れが多いなどの理由から、葉がかたくて作りやすい品種に移行する生産者が増加。「湘南」の改良が待たれていた。
- 改良には、交配によらない「集団選抜育種」が行われた。これは、「湘南」が持っている多様な性質の中から、目的にあった個体だけを選んで、新しい特性を持ったグループに作り変えていく手法。近交弱勢を避けるため、できるだけ多くの株を残して選抜を繰り返した。
- 1万株以上を選抜し、2004年に育種完了。「湘南一本」と命名された。
※株が分かれることを「分けつ」という、と思っていたら、文部科学省学術用語(植物学)によると「分げつ」が正しい。「げつ」を漢字で書くとむずかしい、常用漢字にはない字なのでひらがなで書きます。本来は間違いの「分けつ」が広く使われるようになったのは、「分げつ」の「げ」が鼻濁音で、はっきり発音しにくいこともあるのかもしれません。
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