よこはま青果塾(2) 沖縄の土
お話をまとめてみました。
沖縄とそのまわりの島の土は、大きく4つに分けることができます。
■ジャーガ
- 古代に大陸から堆積した島尻層群の泥灰岩(沖縄でクチャと呼ばれる)が風化してできた灰色およびその近似色をしている
- 粘土質の非常に細かい粒子なので透水性が低く、雨が降ると粘着性の泥になり、農作業が大変
- 豊富なミネラル分を含む、強いアルカリ性土壌で、県内で最も肥沃
- 沖縄島では中・南部の台地や低地、宮古群島に分布
■島尻マージ
- 古代の珊瑚の化石である珊瑚石灰岩(コーラル)の母岩が風化して生成し、赤褐色またはやや黒色味の強い赤褐色土壌
- 粘土質だが、透水性はよく、晴天が続くとすぐに乾燥してしまう
- ミネラル分を豊富に含むアルカリ性土壌で、肥沃さは県内ではジャーガルに次ぐ
- 沖縄島の中・南部の丘陵地に広く、特に宮古島のほぼ全域に分布
- ※「マージ」は「真地」と書く、赤い色をした土のことだそうです。
■国頭(くにがみ)マージ
- 粘板岩や砂岩、国頭礫層などの母岩植物等が堆積、風化してできた
- 鮮やかな赤褐色または黄色の土壌
- 重粘土壌で雨水による土壌侵食を受けやすく、海洋汚染の原因になっている。サンゴを死滅させる恐れがあり、その防止対策が課題となっている
- 強酸性土壌でpH5以下になるところもあり、県内では最も肥沃度の低い土壌とされる。野菜栽培は難しく、酸性を好むパイナップルが主に栽培されている
- 沖縄島中北部の山地や丘陵地、八重山群島に分布
■沖積土
- 沖縄県本島中南部の海岸地帯に分布する海成沖積層土壌と、河川の河口部及び周辺に分布する河口沖積土壌がある
- 土の色は褐色から青灰色で、酸性からアルカリ性
- 稲、タイモ、い草などが作られている
南の海の、サンゴからできた石灰岩の島。関東とは土がぜんぜん違うのは当然です。ちょっと前まで芋が主食だった(沖縄に限りませんけれど)、という話を思い出しました。
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