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2015年7月 9日 (木)

野菜の学校(3) どっこと高岡どっこ

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講座「日本の伝統野菜・地方野菜」の事前取材のとき。富山県農業試験場砺波園芸分場が伝統野菜の「富山三尺胡瓜」という長~いきゅうりを育成した、という記事を見つけて、この分場を見学させてもらいたいとお願いしました。行ってみると、「富山三尺胡瓜」はできていませんでしたが、芦澤正和先生監修『地方野菜大全』の、「富山県」の項を執筆された西畑秀次さんに、お目にかかることができました。
 

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「おお!芦澤先生のご本…」
なんという偶然! なんという幸運!
芦澤正和先生は、現在、[野菜の学校]を主催しているNPO野菜と文化のフォーラムの顧問をしておられますし、『地方野菜大全』は私たちのバイブル。芦澤先生には、数えきれない勉強会でお話をうかがい、わからないことがあるとお教えいただいてきました。故・江澤正平先生がよく「僕の先生」とおっしゃっていた方です。
 

▼どっこ栽培中のハウス ※撮影:脇ひでみ
Waki

その『地方野菜大全』の「富山県」を担当された西畑さん。ちょうど、夏休みの小学生を対象に開く特別教室のために「どっこ」を栽培している、とハウスに案内してくれました。その特別教室のテーマは、「ゲーテに学ぶきゅうりの曲がる方向とそのわけ」で、そのために、きゅうりを何種類か栽培しているとのこと。面白そうだなあ。
 

▼左:どっこ 右:高岡どっこ
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『地方野菜大全』(2002年)の記事には、「高岡どっこ」というきゅうりに関する記述はなく、書かれているのは「どっこ」について。最後に、「改良の成果が上がり品種登録申請中ものもある」、として登場するのが「高岡どっこ」に違いありません。
しかし、今や立場は逆転し、「どっこ」は試験場以外では生産されていない、といいます。一方「高岡どっこ」のほうも厳しい状況で、生産者は2名。主に料理店用に作られていると聞きました。
以下、「どっこ」と「高岡どっこ」を整理してみました。
 
▽どっこ
  • 「どっこ」は高岡市で加賀藩政時代から栽培されていた白いぼ系の太きゅうり
  • 「どっこ」は加賀藩の「加賀太きゅうり」が導入されて定着したと考えられている
  • 半白きゅうりに似た外観です。暑さにさらされて皮が白く変色したため?
※「自家採種を繰り返すうちにより大型化した」「1kg位になる」と書かれていますが、取材時にいただいた「どっこ」も、約2週間後に[野菜の学校]へやってきた「どっこ」も500g強。「高岡どっこ」のほうは1kg近くありました。
 
▽高岡どっこ
  • 「高岡どっこ」は、高岡市の石黒栄信氏が、台湾の太きゅうり「青大(あおだい)」との交配で作った新品種として、2002年に品種登録
  • 「高岡どっこ」は、暑さに強く、皮が白くならない濃緑色で、果肉が厚く、香り・甘みがあり、苦みが少ない
 
取材時にいただいた「どっこ」と「高岡どっこ」を食べくらべてみると、「どっこ」のほうがパリパリしていて、カットするときゅうりの香りがあたりに飛び散ります。「高岡どっこ」は、うりに似たなめらかな食感、ほんのり甘みがあります。「ナーベラ」を思わせるカビくさいような、かすかな匂いがしました。
 
 

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