野菜の学校(4) あおしまうり
<プロフィール>
- ウリ科キュウリ属
- 原産地はインドから東南アジアと考えられている。
- 奈良時代には日本に渡来し、当時から漬けものなどに使われていた。江戸時代には一般的に食べられており、中国南西部の地名に由来して「越瓜」とも呼ばれた。
- しろうりは、大きく分けると以下の3種類になる。
・しろうり(白瓜):薄緑色で熟すと表面が白くなる
・かたうり(堅瓜):愛知のカリモリのように果肉がしまって堅い
・しまうり(縞うり):果皮は緑色地に黒緑色の縦縞が入る - 甘みや味が薄く、シャキシャキとした食感が特徴。
[あおしまうり]
- しろうりの在来品種で、佐賀県多久市桐岡、道祖元(さやのもと)地区で古くから栽培されてきた。来歴や導入経過は不明。1940年代に鹿島地域において、自家採種で栽培されていた「あおおおしまうり」と「まくわうり」の自然交雑種を、種苗店が採種するようになって広まった。
- 現在は「佐賀改良あおしまうり」という改良種が栽培されている。在来種に比べ、肉が厚く俵型、果皮が灰緑色で、重さは0.6~1kg程度になる。
- 収穫時期は5~7月。栽培作業は梅雨や暑い日差しの中で行われ、栽培管理には手間がかかる。
- 一般的なうりに比べ、色つやがよく、カリッとした独特の歯ごたえと風味が特徴。生のままでは苦味があるため、昔から漬けものとして親しまれてきた。
- 1950年頃までは塩漬けが一般的だったが、現在では多くが粕漬けに加工されている。
<栄養・効能>
- 水分95.3%、エネルギー15kcal、カリウム220mg/100g。多少のビタミンB類を含む。
- カリウムを含むので、高血圧予防やむくみの解消などに有効。
<基本調理法・料理例>
- 生で浅漬け、しょうゆ漬け、奈良漬け、鉄砲漬けなどの漬けものに。
- 種をとり、塩もみにしたり、サラダなどに。
- あおしまうりは酒粕漬けに加工され、販売されている。
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