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2015年11月10日 (火)

野菜の学校(3) 「東京長かぶ(品川かぶ)」の仲間たち

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講座「日本の伝統野菜・地方野菜」11月は、「東京長かぶ」が主役でした。青葉高先生によると「東京長かぶ」は「関東から新潟、東北地方の山間地帯で栽培される」のですから、この地域には仲間がいると考えていいでしょう。また、その姿に注目すれば、「長い」「牛角状」という点が共通しているかぶは、ほかにも存在します。そのいくつかは、今回の[野菜の学校]にやってきました。

 
▼東京長かぶの仲間か?
▽東京長かぶ(品川かぶ)
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『野菜』(法政大学出版局)のなかで、青葉高先生は「東京長かぶ(滝野川かぶ)」を次のように解説しています。
 
関東から新潟、東北地方の山間地帯で栽培される。かぶは白色の長い徳利形で、地上部は淡緑色になることが多い。肉質はややかたく、漬けもの用に適している。葉は幾分開き、基部には欠刻があり、照葉でけがわずかにある。B形種皮で洋種系品種である。相当古くから、来歴は明らかではない。
 
「関東から新潟、東北地方の山間地帯」ということは、これまで[野菜の学校]にやってきた、山形の「宝谷かぶ」や岩手の「暮坪かぶ」も「東京長かぶ」の仲間の可能性があります。
 
▽暮坪かぶ(岩手)
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今回の食べくらべの相手。岩手県暮坪地域を中心に作られているので「遠野かぶ」とも呼ばれる。来歴は不明。洋種系のかぶ。※写真上は、今回の「暮坪かぶ」。下は昨年10月の[野菜の学校]の写真。そのときの記事はここをクリック。
 
▽升田かぶ
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鳥海山の南麓、酒田市升田で栽培されている。塩鯨でだしをとり、みそで味つけした「蛸煮」は、料理された升田かぶの姿がタコに似ているから、という。
 
▽宝谷かぶ(山形・庄内)
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鶴岡市宝谷で栽培されている。「どんがら汁」に入れたり、かつて黒川能の際に奉納され、「かぶ汁」の実にするという。※写真は、2010年10月[野菜の学校]のもの。そのときの記事はここをクリック。
 
▼赤い長かぶの仲間
▽藤沢かぶ(山形) 
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色のあるかぶで、姿がよく似ているのはこれです。映画「よみがえりのレシピ」にも登場する「藤沢かぶ」。※写真は2010年10月の[野菜の学校]から。そのときの記事はここをクリック
 
 
▽津田かぶ(島根)
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松江市付近で栽培される。江戸時代初期に、藩主松平直政が近江から持ち帰ったかぶがもと、という。和種だが、洋種系品種の遺伝質も入っているとされる。
 
 
▽日野菜(滋賀)
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蒲生郡日野町を中心に、広く栽培されている。藩主蒲生家の居城近くに野生していたかぶを漬けものにしたのがはじまり。蒲生藩はその後、伊勢松坂、会津に移り、日野菜も移されたという。

 
▽角川かぶ(山形・最上)
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戸沢村の角川地区で栽培。交配が進んでおり、各家庭が好みにあった「わが家のかぶ」を選抜しているという。なるほど[野菜の学校]に届いた「角川かぶ」も、ものによって見た目がずいぶん違う。甘酢漬けや麹漬け、甘酒漬けにする。

 
 

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