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2015年12月16日 (水)

野菜の学校(7) 津田かぶ

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島根の伝統野菜として知られているのが「津田かぶ」です。江戸時代後期から栽培され、その漬けものは松江の代表的な冬の味覚として、贈答品にも用いられます。

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以下は小林先生のお話などから
  • 近江の「日野かぶ」などの系統をひくといわれ、かつては「近江かぶ」と呼ばれた。
  • 江戸末期に立原紋兵衛により現在の形状に改良された。そこで、「紋兵衛カブ」とも呼ばれたという。
  • 「津田かぶ」という名称は、宍道湖下流の大橋川沿いの津田(村)地区(現在の松江市津田町)で栽培されたことに由来するが、現在は都市化が進み、農地はほとんどない。
  • 「津田かぶ」の形は、「牛角型」とも「勾玉型」ともいわれる。これは、根部のみが土中に根を張り、背軸部が横に倒れて生育するため。
  • 神在祭(11月下旬)の頃から、収穫した津田かぶを「はで」にかけ、天日干しで一週間程度乾燥させます。これを「はで干し」という。冬の日本海から吹く北西の季節風にさらすことで、余分な水分を飛ばして保存性を高めると同時に、低温貯蔵によって野菜の旨味成分が増幅する効果があるという。
  • 「津田かぶ」は、江戸時代から漬けものに最も向く野菜とされ、かぶを漬けることは冬の年中行事だった。農家と町屋では漬け方にも好みがあり、ぬか漬けは「在郷者の食べるもの」、町屋衆は浅漬けに近い「当分漬け」を好んだという。
 
 

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