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2015年12月20日 (日)

伝統野菜をつくった人々

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2008年12月に開かれた「一粒入魂」という展示会を見たときに、阿部希望(のぞみ)さんという、昔のタネ屋について研究している人がいることを知りました。その後、阿部さんのレポート「近代における種子屋の展開」を見せていただき、面白いテーマだなぁと思っていたら、ついに本になった、というお知らせが届きました。
 
野菜は料理したり食べたりしますから、おいしいとか好きとか話題になりますが、タネについては野菜を育てないと…、というか育てている人でも関心を持つとは限らないようです。でも、ちょっとかじってみると、とても興味深い。野菜や栽培、食についての知識が立体的になります。伝統野菜に興味のある人はご一読をおすすめします。

▼内容概略 ※紹介文を引用
 現在、流通している野菜のタネの多くはF1(エフワン)と呼ばれる交配種ですが、本書は、その親となる固定種をつくり出し、品種管理や流通を担った明治から昭和戦前期の「種子屋」にスポットをあてた歴史書です。
 各地で伝統野菜復活の動きがあるなかで、改めて注目される固定種野菜。固定種はどのように生まれ、広まり、そして、今日のF1品種の開発にまで至ったのか?
 タキイ種苗やサカタのタネなど、今日知られる大手の種苗メーカーも前身は多くがこの種子屋でした。タネ作りを通して、近代日本の野菜生産を支えてきた「種子屋」たちの足跡を、経営帳簿や生々しい苦情ハガキなどの一次資料を通してたどる一冊。伝統野菜や在来種、自家採種など、野菜の種に関心のある方には、お勧めです。
 著者は、本書で農業史に新しく野菜育種史のジャンルを切り拓いた気鋭の女性研究者で、江戸東京野菜コンシェルジュ協会の講師としても活躍されています。
 
▼目次
  1. かつて「種子屋」と呼ばれる人々がいた
  2. 買われる野菜、売られる種子―野菜と種子の変転、江戸から近代へ
  3. 種子の大量生産、大量流通を担う―江戸東京の種子問屋、榎本留吉商店
  4. 採種管理を請け負う「種子屋」―作場管理の代行者、野口平蔵(橘屋種苗店)
  5. 村を歩き、市で売る在郷の「種子屋」―掛売り信用販売で地域密着、小売行商・種仁商店
  6. 今に活きる「種子屋」の功績
■伝統野菜をつくった人々 「種子屋」の近代史

阿部希望著
農山漁村文化協会刊
B6判251頁
3,780円(税込) 

 

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