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2016年1月14日 (木)

野菜の学校(3) 田村かぶ

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講座「日本の伝統野菜・地方野菜」1月のテーマは高知。主役は、講師の押岡洋子さんがサポートプロジェクトを進めている、大きな「田村かぶ」です。

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▼以下は、配付資料から
▽かぶについて
<プロフィール>
  • アブラナ科アブラナ属。
  • 原産地は中央アジア説とヨーロッパ西南部、海岸地帯説がある。日本へは中国またはシベリアから伝来したと考えられている。
  • アジア系とヨーロッパ系の品種に大別され、アジア系は西日本、ヨーロッパ系は東日本に分布、関ケ原付近を境に分かれている。アジア系品種は、葉は立性で欠刻(切葉)は少なく、根は球形のものが多い。東日本に分布するヨーロッパ系品種は、葉は開張性で欠刻は深く、耐寒性が強い品種が多くなっている。植物学者、中尾佐助は、この境界線を「カブラライン」と呼び、作物を外国から受け取ったときの異なった系統を示すものとした。
  • 全国に大きさ、色などの異なる多くの品種があるほか、各地の気候、土壌などの条件に応じた特色のある品種が多種多様に栽培されている。現在、一般には「金町小かぶ」を品種改良したものが多く流通している。
<栄養・効能>
  • かぶは葉と根で栄養成分が異なる。葉は緑黄色野菜で、抗酸化力の強いビタミンA、C、Eや食物繊維、ミネラルを多く含んでいる。根は淡色野菜で糖質、ビタミンCなどを含む。また、でんぷんの分解酵素であるジアスターゼを含んでいるため、消化の促進に役立つ。
<基本調理法・料理例>
  • 一般的なかぶの根は、生でサラダ、漬けもののほか、煮もの、スープ煮、おろしてかぶら蒸し、焼いてステーキの付け合わせなどに。ジアスターゼやビタミンCを効率よく利用するためには、生のまま使うほうがよい。葉は漬けもの、サラダ、ゆでておひたし、いためものなどに使う。
▽「田村かぶ」について 
  • 「田村かぶ」は江戸時代から仁淀川町田村地区を中心に、焼畑などで栽培されてきた赤かぶ。仁淀川町の地質は海底山地が隆起してできた良質な石灰岩を多く含んでいる上に、高知と愛媛の間の急峻な山間で、四国でありながら冬には雪が降るきびしい環境のため、甘くおいしいかぶができる。糖度は8度になることもある。畑は斜面が多く、そのため斜めに色が入る。収穫時期は11月~2月。地元でわずかに販売されているが、ほとんどは自家消費用に作られている。
  • 表面が鮮やかな赤紫、中は白く、肉質は柔らかい。大きいものは2~3kgにもなる。独特の香りがあり、甘くてジューシー。加熱するとトロリと柔らかく、うま味がある。
  • 皮の紫色はアントシアニンで、抗酸化作用がある。葉も紫がかっていて、アントシアニンのほか、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、カルシウムや鉄を含んでいる。
  • 「田村かぶ」は色をいかし、生のままスライスしてサラダや酢漬けにしたり、煮ものやみそ汁の実などにする。地元では、正月に「鯨のすき焼き」の具材として使う。
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「田村かぶ」は大きくなると、2~3㎏になるといいます。今回、[野菜の学校]に届いたものも大きかった。教室のはかりでは測れない重さ。2㎏は超えています。
 
市場流通の規格には、大きさだけでなく姿にも決まりがありますが、田村蕪式会社では特に決めてないとのこと。味にもバラツキがあるようで、調理担当が事前に試食したものは、生で食べるときは果皮はむかないとかたくてえぐみがあったという。一方、蕪主になっているスタッフのところに届いたものはそんな必要はないし、ピンクの皮をむいたらフツーのかぶになっちゃう、と。在来の作物ですから「それでいいのだ!」と言いたいし、それで通せることを願っています。
 
私が初めて「田村かぶ」を見たのは、Facebookに載っていた写真。「あ、ミラノかぶに似ている」と思いました。何年か前に、山形「かほくイタリア野菜研究会」のミラノかぶをゲットして食べたことがあります。
▽ミラノかぶ
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英文のサイトを見ると、「ミラノかぶ」は古い在来種で今も人気があるという。「甘い」「なめらかな肉質」「水分が多い」という意味の言葉が並んでいます。記事には「生のままでもいいし、ロースト、ゆで、マッシュなど。葉っぱもおいしい」とありますが、私はもっぱらサラダ。重さは1175gありました。
 
 

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