野菜の学校(7) 「潮江(うしおえ)菜」に選ばれた人
1月のテーマ、高知には、昨年12月に行きました。初日の夕食は、講師の押岡洋子さんにアレンジしていただき、「草や」というすてきな野菜料理のお店で、「潮江菜」の生産農家、熊澤秀治さんにお目にかかることができました。熊澤さんは「牧野野菜」復活プロジェクトの中心的存在。もちろん「牧野野菜」の選抜・採種に取り組む「Team Makino」の村田隆則所長もごいっしょです。
ずっと前のこと、熊澤さんは高知出身の宮尾登美子さんのエッセーを読んで、土佐のお雑煮に「うしおえかぶ」という野菜が使われていることを知り、探し始めました。でも、どこにもないし、だれも知らなかったそうです。熊澤さんは気にかかりながらも、なかば諦めていました。探し始めてから35年経ったある日、高知工科大学の竹田順一さんから、熊澤さんに連絡が入りました。竹田さんの話のポイントは、たぶん次のようなことだったでしょう。
- 竹田さんの父、功さんはもと幡多農業高校教諭で、若いころ牧野富太郎博士に師事していたこと。
- 功さんは、牧野博士の指示で、土佐の在来野菜の標本を採取、調査を行ったこと。
- 採取した在来野菜のタネは70種類以上あり、農家である熊澤さんに託したいこと。
「牧野野菜」というネーミングや「Team Makino」の結成など、環境を整えながら、竹田さんから託されたタネの研究や栽培がスタートしました。そのなかに「潮江菜」というタネがありました。調べたところ、「潮江菜」というのは熊澤さんが探していた「うしおえかぶ」のこととわかりました。宮尾さんのエッセーを読んでから35年後、ついに「うしおえかぶ」に出会うことができたわけです。熊澤さんは、「潮江菜」が自分を選んだ、自分は「潮江菜」に選ばれたという感じがした、とおっしゃっていました。
▼熊澤さんのハウス
このとき初めて「潮江菜」をいただきました。シャキシャキ感がありますが、繊維は気になりません。おだしがよくしみて、でも潮江菜自身の旨みもわかります。葉の緑色が残っているのも印象的でした。
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