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2016年2月11日 (木)

野菜の学校(2) まんば

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「まんば」はたかなの仲間。これを使った料理である「まんばのけんちゃん」が知られていて、この名前、一度聞いたら忘れません。

「けんちゃん」というのは豆腐との炒め煮で、一般的には「けんちん汁」です。

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▼配付資料から
▽まんば(万葉)について
  • 「まんば」は高松市以東の方言の呼び名で、坂出市以西では「ヒャッカ」とも呼ばれるたかなの一種。大きな株になるため、外側から葉をとって使うが、とってもとっても、抽苔が始まるまで食べきれないほど葉が出てくる。何度とっても出てくるので「万葉」、百日間も収穫できるので「ヒャッカ(百日)」と呼ばれるようになったといわれる。
  • 多肉性のたかな類に属し、赤大葉たかなと同類と考えられている。起源は江戸時代に作られていた「讃岐たかな」だが、現在では福岡の三池たかなが多く栽培されている。葉は幅広く、偏平、肉厚で柔らかく多収。移植にも強いので、育苗栽培が多く、主に自家用に各家庭で作られる。霜にあたると独特の紫色になり、柔らかく甘みが増す。これは凍結防止のために葉の中の糖度が上がり、アントシアンが増えるため。
  • 四国遍路の接待として、うどんといっしょに調理されていた。塩分を気にするための漬けもの離れ、また野菜の多様化が進んだことなどで、栽培面積は減少している。
  • 葉をしょうゆいためにしたり、「お雪花(せっか)」、「まんばのけんちゃん」と呼ばれる豆腐を入れたいため煮、おひたしなどにして食べる。食べきれないときは、ゆでてアクを抜き、干して貯蔵する。
▽外側から葉をかいてとる。とるとまた葉が出てくる
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▽たかなについて
<プロフィール>
  • アブラナ科アブラナ属の越年草。カラシナの変種。20~60cm程度に成長する。
  • 原産地は中央アジアで、中国から日本へ伝来した。
  • 葉や茎はやわらかく、辛みがある。野沢菜、広島菜とともに日本三大ツケナといわれている。
<栄養・効能>
  • たかなのエネルギーは、100gあたり21kcal、カリウム300mg、カルシウム87mg、鉄1.7g、β-カロテン2300?、レチノール活性当量190?、ビタミンC69mg、食物繊維2.5g/100g。(7訂 食品成分表)
  • 辛みの成分はアリルイソチオシアネート。食欲増進のほか、抗菌作用もあるので、漬けものも長期保存しやすい。
 
<基本調理法・料理例>
  • 一般のたかなは漬けものやいためものなどに。
  • 「まんばのけんちゃん」は「お雪花」とも呼ばれ、ゆでてアク抜きをしたまんばを豆腐、油揚げ、かまぼこ、天ぷら、金時にんじんなどといため、だし、しょうゆを加えた郷土料理。家庭でさまざまな作り方がある「おふくろの味」になっている。
  • ロールマンバ、スープやパスタの具などにもする。
▼[野菜の学校]の「まんばのけんちゃん」
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  • まんば 12葉
  • とうふ 1丁
  • 油揚げ 2枚
  • だし 1カップ
  • しょうゆ 大3
  • 日本酒 大2
  • いりこ 適量
  1. まんばはゆでて水にさらし、1.5cm幅に切る。とうふは水を切っておく。油揚げは油抜きして短冊に切る。
  2. 鍋に油を熱し、煮干しを入れて香りが出るまで炒める。
  3. まんばを加え、油揚げ、とうふをくずしながら炒める。
  4. だし汁を加え、調味料で味をととのえる
 

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