野菜の学校(8) 松阪赤菜
取材スタッフを迎えてくれた「松阪赤菜」は最後の収穫。もう後はないというので、それをそのままいただいて宅急便で東京へ送り、大田市場に冷蔵保管をお願いしました。[野菜の学校]当日、箱を開けてみると、生きていました!でも、あの元気と美しさが失われてしまっていたのは、やむを得ないことでしょう。
「松阪赤菜」について、整理してみました。
- ルーツは滋賀の伝統野菜「日野菜」。「日野菜」は、約450年前とも約550年前ともいうが、近江蒲生郡(現滋賀県)の領主、蒲生貞秀が居城近くで見つけた野生のかぶ。これを松阪に伝えたのが、約400年前に松阪城を築いた貞秀の子孫。「日野菜」は、明治時代に品種改良されて今日の形になった。一方、「松阪赤菜」は手が加わっておらず、こちらのほうが原種に近いとされる。
- 「松阪赤菜」の漬けものは、本居宣長の家事記録にも香のものとして登場する。
- 「松阪赤菜」は地元で長く親しまれてきたが、約40年前に生産が途絶えた。復活させたのは、松阪市内の農家の女性グループ「紅(くれない)工房」。2001年、三重県科学技術振興センターに保存されていたタネを譲り受けて栽培を開始、現在の栽培面積は60アール、この地方を代表する野菜のひとつになっている。
- 9月上旬から10月にかけてタネをまき、11月上旬から2月下旬まで収穫する。
- 「松阪赤菜」は塩漬けや酢漬けに加工して販売されている。
「日野菜」は「松阪赤菜」のルーツです。伊勢内宮前の「おかげ横丁」で売っていました。商品名には「塩漬け」とありますが、味は酢漬け。
「松阪赤菜」は、美(うま)し国「みえの伝統野菜」のひとつで、なかなかキビシイ選定の基準をクリアしています。
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