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2016年7月10日 (日)

サクイイ!

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「サクイイ」は田無独特のニュアンスをもつ言葉、とハーブ農園「ニイクラファーム」の新倉大二郎さんが教えてくれました。方言といっていいと思います。キッチンガーデンクラブの例会で、田無のニイクラファームを見学したときの話です。
 
農園見学の前にまず、江戸東京野菜コンシェルジュでもある新倉大二郎さんのお話。「サクイイ」は、そのなかで出てきました。
  • 田無は、この地に田んぼがないことからつけられた名前。自分はあたりまえだと思っていたが、農大に入学した年、米の産地から来た同級生が、田んぼがないことを、二流というか、劣っているというか、そんな感じをもっていることを知って、「へーぇ、そういうものか」と思ったそうです。
     
  • 「サクイイ」の意味は「要領がいい」とか「利にさとい」という意味らしい。田無の人にとっては褒めコトバですが、その他の地域ではそう言われて嬉しがる人はいない、というとても興味深いコトバです。
  • これは、田無という街の成り立ちに関係していて、青梅街道と所沢街道が交差する交通の要衝で、江戸時代から宿場町として発達したところ。「利にさとい」ことが評価されるのは、昔から人の行き来が盛んで、都市化していたからでしょう。
  • 田無以外の人にとっては「セコイ」に近い意味なのかな。セコイ⇒サクイイ に変化したのかしら、とも思いましたが、いっしょに話を聞いた友人から、「サクイイ」は「作良」と書く、と教えてもらいましたから、「セコイ」が語源ではないようです。
  • ネットで検索したら、奥多摩には「サクイ」というコトバがあり、「サクイ人」というのは、「気立てのいい人、物わかりのいい人」のことなのだそうです。これはまただいぶ違います。
  • ニイクラファームがハーブを始めたのは、先代の新倉さんと、この街を通る私鉄デパート社長とのおつきあいから。栽培を始めても長い間あまり売れなかったといいます。そりゃそうでしょう。いまだって、デパ地下にはいくつか並んでいますが、一般のスーパーマーケットにはまだまだ。多くはレストランで使われているそうです。
 
 

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