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2016年10月17日 (月)

大日本伝承野菜研究所

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<山形アルケッチャーノ奥田シェフスペシャル>とことん在来種野菜を楽しむ旅で、「あねちゃの店」の次に行ったのは、山澤清さんの大きなハウス。山澤さんにお目にかかるのは、今年2度目です。
△写真は山澤清さん(左)と奥田正行シェフ

▽300坪のハウス
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▼山澤さんのお話の概要
  • このハウスは大日本伝承野菜研究所。約300坪に、全国から約500種類の伝承野菜の種苗を集めて、生育している。
  • 伝承野菜とは、各地に昔から伝わる野菜で、その土地の自然環境がはぐくんだ固定種。
  • 品種改良された野菜と異なり、揃いが悪く、収量が少なく、育てにくいので、自家用として細々と栽培されている。
  • コンセプトはモア・オーガニック「モーガニック」(商標登録済)。人・動物そして自然環境にもやさしいもの、こと。
▽約500種類の伝承野菜
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大日本伝承野菜研究所の取り組みは、とても重要です。各地で、昔からその土地に伝わった野菜の栽培が細々と続けられていますが、栽培している人はどこも高齢のかたばかり。日本農業の問題が非常に深刻に現れているのが、「伝承野菜」とも「在来作物」とも「伝統野菜」とも呼ばれる、この世界にほかなりません。
せめて大切なタネのいのちのつながりを断ち切らないこと、それには大日本伝承野菜研究所のような活動が不可欠でしょう。
 
▽山澤清さん
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山澤さんは、どんな土地の伝承野菜でも、ここでうまく栽培できる、と言います。それは技術なのかしら。栽培はできても、違うものにならないのかな。土地が変わると同じものはできない、と聞いていますし、特に根のものはその土地の味がするように感じます。
 
在来作物は「地域の生きた文化財」として大きな意味がある、と山形在来作物研究会会長の江頭宏昌先生はおっしゃいます。
本来の地域を離れて栽培される作物に、「地域の生きた文化財」という側面が欠落してしまうことは、避けられません。もちろん、それでも、このハウスはとても大きな意味を持っていますけれど。
 
ハウス隣の空き地に、来春、奥田シェフとレストランをオープンする予定だそうです。材料はこのハウスで収穫した全国の伝承野菜。楽しみです。ぜったい行かなくちゃ。
 
▽ハウスで育っていた「叶宮(かんのみや)ねぎ」
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山形県鶴岡市のねぎ。このハウス訪問後のお楽しみ、アル・ケッチャーノでのディナーに使う、とハウスから収穫してバスに積みました。栃木県栃木市の伝統野菜「宮ねぎ」と、青い葉の形が似ています。関係があるのかな。

 
▼農事組合法人 大日本伝承野菜研究所
〒997-0123
山形県鶴岡市羽黒町市野山字山王林125-1
 
 

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